【概論_その他酒類<蒸留酒・リキュール】ソムリエ・ワインエキスパート試験対策ガイド

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蒸留酒とリキュールは、ワイン中心で学習を進めてきた受験者ほど後回しにしやすい分野ですが、一般呼称試験では「分類」「原料」「製法」「香味の特徴」を素直に問う出題が多く、整理して覚えれば安定した得点源になります。

とくに蒸留酒は、ウィスキーとブランデーを中心に、原料の違いと蒸留・熟成の考え方を押さえることが重要で、コニャック・アルマニャック・カルヴァドスのような頻出項目は熟成表示まで含めて理解しておく必要があります。

一方のリキュールは種類が多く見えますが、実際には「香草・薬草系」「果実系」「ナッツ・ビーン・カーネル系」「特殊系」という分類軸で整理し、代表銘柄の色や香りの特徴を結びつけると覚えやすくなります。

本記事では、一般呼称受験者向けに、蒸留酒とリキュールを丸暗記ではなく「説明できる知識」として整理し、試験本番で選択肢を見た瞬間に判断できるレベルを目指して解説します。

目次
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学習のポイント

一般呼称レベルでは、細かいブランド名の暗記よりも「分類軸」と「代表例」をセットで言えることが重要です。
特に蒸留酒は「原料」「製法(蒸留方法)」「熟成の有無・方法」
リキュールは「ベース酒」「香味素材」「色・香り」が問われやすいので、
この4点を常に意識して覚えます。

  • 蒸留酒は「醸造酒を蒸留した高アルコール飲料」で、ウィスキー・ブランデー・スピリッツなどが含まれる。
  • リキュールは「蒸留酒やワインなどをベースに、果実・香草・スパイス+糖分を加えた混成酒」で、酒税法上は混成酒類に分類される。
  • 試験では、名称暗記よりも「これは何から造るか」「どんな風味か」「どの分類に属するか」を結びつけて説明できるかがポイントになる。
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学習ステップの例

  • 第1ステップ:
    蒸留酒全体とリキュール全体の「定義・分類」をざっくり押さえ、ウィスキー・ブランデー・主要リキュールの名前を見てどのグループか即答できる状態を目指します。
  • 第2ステップ:
    ウィスキー・ブランデーでは「原料」「蒸留方法」「熟成方法(樽・年数)」、リキュールでは「ベース酒」「主要な香味素材」「色・香りのイメージ」を1行で言えるようにまとめます。
  • 第3ステップ:
    コニャック/アルマニャック/カルヴァドスなどフランス系ブランデーや、代表的なリキュールを表にして見直し、直前期には「穴埋め問題」を自作して反復することで、択一でも迷わない精度に仕上げます。

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蒸留酒

蒸留酒は、アルコール発酵させた液体(醸造酒)を加熱し、アルコールの沸点の違いを利用して気化・凝縮させる「蒸留」によってアルコール度数を高めたお酒です。

ワイン試験では、特にウィスキーとブランデーが中心で、「何を原料に、どのように蒸留し、どのように熟成するか」が狙われやすい範囲です。

蒸留酒の主な熟成分類

ここでは、共通の「熟成の見方」を先に整理しておきます。
(個別のウィスキー・ブランデーの項で、それぞれの呼称とリンクさせます)

  • 非熟成/短期熟成型
    透明なスピリッツや一部のリキュールなどが該当し、蒸留後ほとんど熟成せずに出荷されるため、色は無色〜ごく淡い色合いで、原料の香りよりも「クリーンさ」が前面に出ます。
  • 中期熟成型(数年程度)
    樽で数年熟成することで、色調が淡いゴールド〜琥珀色となり、樽由来のバニラやトースト、スパイス香が付与されます。
    一般呼称レベルでは「○年以上熟成=表記に使える」といった大まかな基準を把握しておくと良いでしょう(テキーラのレポサド/アネホなどと同じ考え方)。
  • 長期熟成型(10年以上も視野)
    コニャックや一部のウィスキーのように、長期樽熟成によって色が濃い琥珀色〜マホガニーとなり、ドライフルーツ、ナッツ、蜂蜜、複雑なスパイスなどの熟成香が現れます。
    年数表記やXOなどのグレードと「熟成イメージ」を結びつけて覚えると、テイスティングコメントにも応用できます。

ウィスキー

本記事の後半で、ウィスキーについて「原料別の分類」「熟成表示」「代表産地」まで整理しますが、前半ではまず定義だけ押さえておきます。

  • 穀類(大麦・トウモロコシなど)を糖化・発酵させた後、蒸留し、木樽で貯蔵熟成した蒸留酒をウィスキーと呼ぶ。
  • 主な分類は、モルトウィスキー(大麦麦芽主体)とグレーンウィスキー(トウモロコシや小麦など)、それらのブレンドであるブレンデッドウィスキーで、熟成によって色と香りが大きく変化する。

ウィスキーは「穀物由来の蒸留酒+樽熟成」という構造を押さえると整理しやすくなります。
試験対策としては、原料とタイプ(モルト/グレーン/ブレンデッド)、世界5大ウィスキー、熟成によるスタイルの違いをざっくりつかめば十分です。

  • 原料とタイプ
    • モルトウィスキー:大麦麦芽のみを単式蒸留し、香り豊かで骨格のあるスタイル。
    • グレーンウィスキー:トウモロコシなどを連続式蒸留し、軽やかでニュートラルな酒質。
    • ブレンデッド:上記をブレンドした、バランスの良いスタイル。
  • 熟成による大まかな分類イメージ
    • 比較的若い熟成:淡いゴールド色で、穀物・はちみつ・バニラなど比較的シンプルな香り。
    • 中〜長期熟成:濃い琥珀色〜マホガニーとなり、ドライフルーツ、キャラメル、スモーク、スパイスなど複雑な香りが現れる。

<モルトウィスキー工程>

<グレーンウィスキー>

ウィスキーのタイプ

【スコッチ】
特徴:ピート煙からのスモーキーな香り ピート香(燻した草)。バーボンよりスッキリした感じ

【アイリッシュ】
特徴:スモーキーな香りがなく、まろやかな風味

【バーボン】
特徴:トウモロコシと少量のライ麦。内面を強く焦がした新樽で熟成。力強い樽の香りが特徴 樽の焦げた感じを強く感じる。
甘い香りとまろやかな口当たり。

【カナディアン】
特徴:軽く穏やかでバランスがよい

【ジャパニーズ】
特徴:華やかな香り、香味が穏やか、風味のバランスがよく、コクがある

ブランデー

ブランデーは、果実(主にぶどう)から造った醸造酒を蒸留した蒸留酒で、ワイン試験では特にフランスのグレープ・ブランデーが最重要です。
一般的に樽熟成によって琥珀色となり、果実由来の香りと樽・熟成由来の複雑な香りが一体となった芳香を持つのが特徴です。

コニャック/アルマニャック/カルヴァドスは、いずれも「原料」「産地」「蒸留方法」「熟成ルール」が細かく決められた原産地呼称のブランデーとして扱われる。

フランスでは、Cognac や Armagnac 以外のグレープ・ブランデーは Eaux-de-vie と総称される。

<ブランデーの作り方>

ワインを作り蒸留し、熟成後瓶詰される。ブドウは蒸留し濃縮されるため、ワインのような高い糖分は必要とされない。有害微生物の生育抑制や繊細な香味を得るために酸度が要求される。


りんご由来のアップルブランデーとしてカルヴァドス、その他の果実由来のフルーツブランデー(オー・ド・ヴィー)が続きます。

コニャック

概要と原料

  • Cognac:フランス西部のコニャック地方で造られるグレープ・ブランデー。
  • 主な品種は Ugni Blanc(主体)、Folle Blanche、Colombard などで、高酸・低糖のぶどうを用いる。

製法と蒸留

  • 収穫翌年の3月31日までに、単式蒸留器で2回蒸留(いわゆるシャラント式蒸留)が義務づけられている。
  • アルコール度数72.4度以内で蒸留し、その後オーク樽で熟成。

熟成・熟成表示と色・香り

  • リムーザン、トロンセ、アリエ産オーク(約350L)で熟成し、販売時は最低2年以上の熟成とアルコール40度以上が必要。
  • 熟成が進むほど色は淡いゴールド→琥珀→濃いマホガニーとなり、花・柑橘のフルーティな香りから、バニラ、キャラメル、ドライフルーツ、ナッツ、スパイスなどの複雑な香りへと変化する。

コント(熟成年数)と表示(代表例)

コント(Compte):ブランデー原酒の熟成年数を示す単位で、ブレンドに用いる最も若いオー・ド・ヴィーの熟成年数で表示される。

コント 2

3ètoiles,Sèlection,VS,De Luxe,Very Special,Millèsime

コント 3

Supèrieur,Cuvee Supèrieure,Qualitè Supèrieure

コント 4

V.S.O.P.,Rèserve,Vieux,Rare,Royal,Very Superior Old Pale

コント 5

Vieille Rèserve,Rèserve Rare,Rèserve Royale

コント 6

Napolèon,Très Vieille Rèserve,Très Vieux,Hèritage,
Très Rare,Excellence,Suprême

コント 10

XO,Hors d’âge,Extre,Ancêstral,Ancetre,Or,
Gold,Impèrial,Extra Old,XXO,Extrra Extra Old

一般的な表示例と最低熟成年数のイメージ(教本・問題集ベースの整理)

  • VS:コント2(最低2年)相当
  • VSOP:コント4(最低4年)相当
  • Napoléon:コント6以上(6年以上)として扱う解説も多い(VSOPより上位)。

6つの地区

①グランド・シャンパーニュ   : 最高品質で、繊細で力強く、ボリューム感もある

②プティット・シャンパーニュ  : 香りは①ほどではないが非常に繊細。

③ボルドリー              : 丸みがある。スミレの風味。

④ファン・ボワ            : 柔和で熟成が早い。

⑤ボン・ボワ              : 軽く、粗い。

⑥ボワ・オルデネール     : 並みの品質

AOC

  • グランド・シャンパーニュ
  • プティット・シャンパーニュ
  • ファイン・シャンパーニュ(50%以上のグランド・シャンパーニュと残りプティット・シャンパーニュ)
  • ボルドリー 
  • ファン・ボワ 
  • ボン・ボワ
  • ボワ・オルデネール
  • エスプリ・ド・コニャック(ヴァン・ムスーの調整のみに使用する)

【アルマニャック】

概要と原料

  • Armagnac:フランス南西部ガスコーニュ地方のアルマニャックで造られるグレープ・ブランデー。
  • 主なぶどう品種は Ugni Blanc、Baco Blanc、Folle Blanche、Colombard など。

製法と蒸留

  • 伝統的に連続式蒸留器で1回蒸留されるのが特徴で、比較的低いアルコール度数で豊かな香味成分を保つスタイル。
  • 1972年以降は単式蒸留器による2回蒸留も認可されていますが、試験では「伝統的に単回蒸留」と押さえておくと良いです。

熟成・熟成表示と色・香り

  • ガスコーニュ産オーク樽(約400L)で熟成することが多く、コニャックよりやや素朴でスパイシーなニュアンスを持つとされます。
  • 表示熟成年数は「最も若い原酒」の年数を指す点はコニャックと同様です。
  • ヴィンテージ・アルマニャックという、単一年収穫のぶどうのみで造り10年以上熟成させたタイプも存在し、コレクター的価値が高いとされています。

熟成表示の目安(問題集ベース)

  • VSOP:4年以上
  • XO/Napoléon:6年以上
  • Hors d’Age:10年以上という整理が紹介されています。
  • 熟成年数の表示(使用されている最も若いオードヴィーの熟成年数を表示)
  • Vintage Almagnac :その年に収穫されたブドウのみで作られ、10年以上熟成される。

アルマニャック地図

①バ・ザルマニャック  : 最高品質で、フィネス、芳香性に富み、干しスモモの香味がある。
②アルマニャック・テレナーズ : 豊かでボディーがしっかりしている。干しスモモ、スミレの風味がある。
③オー・ダルマニャック            : 優しさと柔らかさを兼ね備えている。

AOC

  • アルマニャック
  • バ・ザルマニャック
  • アルマニャック・テレナーズ 
  • オー・ダルマニャック  
  • ブランシェ・アルマニャック

【カルヴァドス】

概要と原料

  • Calvados:フランス・ノルマンディー地方で造られるアップルブランデーで、シードル(リンゴ酒)やポワレ(洋梨酒)を蒸留したもの。
  • 主原料はリンゴですが、AOCによっては洋梨の使用も認められており、フルーティでスパイシーな香りが特徴です。

製法と熟成

  • 単式蒸留器で2回蒸留する方式が基本として紹介されることが多く、72度以下で留出してから樽熟成を行います。
  • 販売時は40度以上で、表示ごとに最低熟成年数が設定されています。

熟成表示(代表例)

  • 「Trois Pommes(トロワ・ポム)」:最低2年以上熟成の表示として例題に取り上げられています。
  • 一部 AOC(例:Domfrontais)では、3年以上などより長い熟成を要求されるものもあります。

色・香りのイメージ

  • 色は淡い黄金色〜琥珀色で、青リンゴ・焼きリンゴ、シナモン、キャラメルなどの香りが感じられることが多いとされます。

フランスのオー・ド・ヴィー Eaux-de-vie reglementées

フランスでは、ぶどうや果実を原料とした多様なオー・ド・ヴィー(蒸留酒)があり、各地で AOC(もしくはそれに準じた規定)が設けられています。
試験では、「ぶどう由来か、果実由来か」「どの地域で造られるか」「色(熟成の有無)」が問われやすいです。

代表的なカテゴリーのイメージ:

  • Eaux-de-vie de Vin:ワインを蒸留したもの(コニャック、アルマニャックなど)。
  • Eaux-de-vie de Fruits:さくらんぼなどの果実を原料にしたフルーツブランデー(キルシュ等)で、多くは無色透明・強い果実香が特徴。
  • Eaux-de-vie de Cidre:シードルを蒸留したアップルブランデーで、カルヴァドスが代表。

Eaux-de-vie de Marc(マールなど)

Marc(マール)は、ワイン醸造後のぶどう搾りかす(果皮や種)を原料とするオー・ド・ヴィーで、Eaux-de-vie de Marc と総称されます。
ぶどうの果皮・種由来のスパイシーでビターなニュアンスを持ち、色は無色〜淡い琥珀色(熟成の有無により異なる)です。

蒸留時、絞りかすは、一定期間密閉容器で過ごさせ蒸留する。

貯蔵は木樽熟成行い、まろやかにする。

販売時の例外として通常アルコール度数は40度以上であるが、マール・ダルダス・ゲヴェルツトラミネスは45度以上と規定されている。

  • 試験でよく問われるポイント
    • 「ワインを蒸留したもの(コニャック等)」と「搾りかすを蒸留したもの(Marc)」との違い。
    • 最低アルコール度数など規定があり、カルヴァドスやマールのアルコール度数・熟成年数は頻出項目として挙げられています。
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リキュール

リキュールは、蒸留酒やワインなどをベースに、果実・ハーブ・スパイスなどの香味素材を加え、さらに糖分を加えて造る甘味酒です。
試験では、ベースとなる酒と、主な香味素材、そして色・香りのイメージが問われやすく、特に「何系リキュールか(香草系・果実系など)」の分類が基本となります。

リキュール全体は、香草・薬草系、果実系、ナッツ系・ビーン系、その他の特殊系などに分類され、それぞれ代表銘柄と色・香りの特徴をセットで押さえると得点しやすい。

フランスなどでは、一定以上の糖度を含むリキュールに「Crème de〜」の呼称が認められ、特に Crème de Cassis は 1Lあたり 400g以上の糖度が必要とされる。

1.香草・薬草系

香草・薬草系リキュールは、ハーブ、スパイス、根、樹皮、種子などを用いて香味を付けたタイプです。苦味を持つもの、甘く複雑な薬草香を持つもの、食前酒・食後酒として親しまれるものなど、スタイルに幅があります。
試験では、主原料・生産国・色・代表的な香りをセットで押さえましょう。

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名称主な原料・ベース色の特徴香り・味わいの特徴
アブサンニガヨモギを主原料とするリキュール淡い緑色が代表的。無色のタイプもあるニガヨモギ由来の強い薬草香、アニス香、苦味。ニガヨモギに含まれるツヨンは規制対象であり、EUでは上限値が定められている
アニゼアニスの種子を主な香味素材とするリキュールの総称無色透明〜淡い黄色アニス由来の甘く清涼感のある香り。水を加えると白濁するタイプがある
シャルトリューズ・ヴェールフランス・ヴォワロン産。130種以上の植物、ハーブ、スパイスを用いる鮮やかな緑色強いハーブ香、スパイス香、甘味と苦味を併せ持つ濃厚で複雑な風味。アルコール度数55度
シャルトリューズ・ジョーヌフランス・ヴォワロン産。植物、ハーブ、スパイスを用いる黄〜黄金色ヴェールより穏やかで、蜂蜜、ハーブ、花、スパイスを思わせるまろやかな香り。アルコール度数40度
ベネディクティン27種の薬草やスパイスを用いるリキュール琥珀色〜黄金色蜂蜜、ハーブ、柑橘、スパイスを思わせる、甘くまろやかで複雑な香り。ラベルのDOMは Deo Optimo Maximo の略
スーズリンドウ科のゲンチアナの根を主原料とするフランスのリキュール明るい黄色ゲンチアナ由来の力強い苦味、土っぽさ、薬草香。代表的な食前酒タイプで、アルコール度数は15度
カンパリビターオレンジ果皮、各種ハーブなどを用いるイタリアのリキュール鮮やかな赤色オレンジピール、ハーブ、スパイスの香りと、はっきりした苦味。甘味と苦味のバランスが特徴。アルコール度数はおおむね25度
ガリアーノアニス、バニラなどの香味素材を使うイタリアのリキュール明るい黄金色バニラの甘い香りに、アニスやハーブの清涼感が重なる。細長いボトルも識別ポイント。アルコール度数42.3度
アマーロ多数の薬草、根、樹皮、柑橘果皮などを浸漬して造る、イタリアのビター系リキュールの総称茶褐色〜濃い琥珀色が多いイタリア語で「苦い」を意味する amaro のとおり、薬草の苦味、スパイス、柑橘、カラメルなどの複雑な香り。食後酒として飲まれることが多い
サンブーカアニスシード、エルダーベリー、リコリスなどを用いるイタリアのリキュール無色透明が一般的。黒色タイプもあるアニスとリコリスを中心とする甘く強い香り。水を加えると白濁する。アルコール度数40度
チナールアーティチョークを主原料に、13種のハーブや植物を使うイタリアのリキュール濃い茶褐色アーティチョーク、薬草、土、カラメルを思わせるビターで複雑な香り。アルコール度数16度
ウゾアニスを蒸留酒に浸漬し、再蒸留して造るギリシャのリキュール無色透明甘いアニス香が中心。水や氷を加えると乳白色に白濁するのが特徴。アルコール度数はおおむね40度
イエーガーマイスター56種のハーブやスパイスを用いるドイツのリキュール非常に濃い茶褐色甘草、柑橘、薬草、スパイスを思わせる濃厚で甘苦い香り。アルコール度数は35度前後
ドランブイスコッチウィスキーをベースに、蜂蜜とハーブを配合するスコットランドのリキュール黄金色〜濃い琥珀色スコッチ由来のモルト感に、蜂蜜の甘味、ハーブ、スパイスの香りが重なる
グリーンティー緑茶を主な香味素材とするリキュール緑色〜黄緑色緑茶の青々しさ、ほろ苦さ、甘味を持つ。アルコール度数は25度前後

試験での押さえ方

  • ドランブイ:スコッチウィスキー+蜂蜜+ハーブ
  • アブサン:ニガヨモギ、アニス、ツヨン規制
  • シャルトリューズ・ヴェール/ジョーヌ:同じ修道院系リキュールで、緑は55度、黄は40度
  • スーズ:ゲンチアナの根、黄色、苦味、食前酒
  • カンパリ:イタリア、赤色、ビターオレンジ、苦味
  • サンブーカ/ウゾ:アニス系。水で白濁する
  • チナール:アーティチョーク、イタリア、茶褐色

ビターなイタリアのアペリティフ=カンパリ」のように、色と味のイメージで結びつけておくと効果的です。

2.果実系

果実系リキュールは、果汁・果皮・果実そのものをスピリッツやワインなどに浸漬し、糖分を加えて造るタイプです。試験では、果実の種類に加え、無色か着色か、香りの中心が果皮か果肉かをセットで押さえると区別しやすくなります。

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名称主な原料・ベース色の特徴香り・味わいの特徴
キュラソービターオレンジの果皮を香味の主原料とするリキュール。フランスの Cointreau(コアントロー)が代表例無色透明が代表的だが、オレンジ色や青色などの着色タイプもあるオレンジ果皮の華やかで爽やかな香りに、ほのかな苦味と甘味。コアントローは無色透明で、キュラソーの代表銘柄として覚える
マラスキーノイタリア原産。マラスカ種チェリーを発酵・蒸留したのち、チェリーを用いて香味を整える無色透明チェリーの香りを持つが、赤いチェリーリキュールとは異なり透明。華やかな果実香に、アーモンドを思わせる核由来のニュアンスが重なる
クレーム・ド・カシスカシス(黒すぐり)をスピリッツまたはワインに浸漬し、糖分を加えて造る濃い赤紫色〜黒紫色黒すぐりの濃厚で甘酸っぱい果実香。甘味が強く、カシス特有の深いベリー香を持つ。クレーム・ド・カシスは1L当たり400g以上の糖分が必要
クレーム・ド・フランボワーズフランボワーズ(木いちご)を主原料とするリキュール赤色〜濃いルビー色木いちごの華やかで甘酸っぱい香り。カシスより明るく、軽快な赤系果実の印象を持つ
サザン・カンフォートアメリカ産。中性スピリッツをベースに、ピーチをはじめとする果実とハーブを配合淡い黄金色〜琥珀色桃を中心とする甘く華やかな果実香に、オレンジ、柑橘、スパイス、ハーブのニュアンスが重なる。アルコール度数は21度

試験での押さえ方

  • サザン・カンフォート:アメリカ産、ピーチ主体の果実・ハーブ系、黄金〜琥珀色
  • キュラソー:ビターオレンジの果皮。コアントローは無色透明の代表銘柄
  • マラスキーノ:チェリー由来だが、色は無色透明
  • クレーム・ド・カシス:黒すぐり、濃い赤紫色、1L当たり糖分400g以上
  • クレーム・ド・フランボワーズ:木いちご、赤色、甘酸っぱい赤系果実香

は1Lあたり250g以上の糖分が必要で、とくに Crème de Cassis は 400g以上と高い糖度が義務づけられています。

3.ナッツ・ビーン・カーネル系

種子・ナッツ類・豆類由来の香りを持つリキュールで、食後酒としてもよく用いられます。

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名称(例)主な原料色の特徴香り・味わいの特徴
アマレットアーモンド(アンズ核など)、スピリッツベース琥珀色アーモンド、杏仁豆腐のような甘くほろ苦い香り。
フランジェリコヘーゼルナッツ、スピリッツベース黄金色ヘーゼルナッツ、バニラ、カラメルのナッティな香り。
カルーアコーヒー豆、ラムベース濃い茶色コーヒーとカカオ、カラメルの甘苦い香り。
チョコレートリキュールカカオ、スピリッツ or ブランデーベース茶〜濃褐色チョコレート、ココア、バニラの甘い香り。

ナッツ系の香り表現(アーモンド、ヘーゼルナッツ)は、二次試験の香りコメントにもよく出るため、リキュールと合わせてイメージしておくと覚えやすくなります。

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まとめ

  • 蒸留酒は、「原料」「蒸留方法」「熟成(年数と樽)」の3点で整理し、特にコニャック・アルマニャック・カルヴァドスの熟成表示と最低熟成年数を表にして覚えると得点しやすくなります。
  • フランスのオー・ド・ヴィーは、「ワイン由来」「搾りかす由来(Marc)」「果実由来」に大別し、色(無色か琥珀か)と香り(果実系かナッツ・スパイス系か)をイメージとセットで押さえておきましょう。
  • リキュールは、「香草・果実・ナッツ・特殊」の4分類ごとに、ベース酒・色・香りを1行で言える代表銘柄を3〜4種ずつ持っておくと、本試験の選択肢で迷いにくくなります。

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この記事を書いた人

HN:c-fran
2020年/ワインエキスパート・エクセレンス取得
独学で必死に勉強し、エキスパート合格しました。エクセレンスも取得することができたので、今後は本サイトを充実させ、ソムリエ、エキスパートを受験する方に役立つ情報を届けていきます。またエクセレンス向けの記事も同様に更新続けていきます!

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