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エクセレンス 【オーストリア】

エクセレンス
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2020年度版の反映と、エクセレンス対策として詳細説明、原語表記を追加しています。

2020年に、ヴァッハウとルストがDACに承認されましたので、説明を追加しています。(2021年度教本未入手のため現地ホームページより情報確認)

新たに追加されているので、出題確率は非常に高いと思います。チェック必須です!

 

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学習のポイント

  • 主要ワイン生産地の位置の把握
  • ワイン法、品質分類の整理
  • DACを覚える(過去、出題されているため)
  • 機関名正式名称・原語表記
  • 地理的条件(山脈、河川、平野他)確認と原語表記
  • 登場人物の功績と原語表記
  • 主要ぶどう品種
  • 土着品種について
  • トピック他

ワインの概要

特徴

一人当たりワイン消費は多く、27.1ℓである。60%弱は外食時に消費されている。農業総面積の20%超がオーガニックでヨーロッパ最高比率である。

ドイツ語圏でドイツの品種も多く使われているが、ワインのスタイルは異なる。城はボリューム感もあり、辛口に仕上げられている。

オーストリアには「ホイリゲ」がある。新種を示す用語である。また別の意味でワイン生産者兼居酒屋、ブッシェンシャンクの意味もある。飲食業とワイン生産者の連携が深い。

ワイン産地は東部に集中している。ニーダーエステライヒとブルゲンラントだけで全栽培面積の88.2%を占める。

2017年は不安定な天候ながらブドウの成熟は十分で、理想的なブドウを収穫できた。2018年は大豊作の年で、ここ数年の収穫量から比べると格段の出来であった。

歴史

  • 紀元前700年 : ブドウ栽培始まる
  • 10-12世紀 : シトー派の修道士がブルゴーニュのワイン文化を伝える
  • バイエルン公ハインリッヒ2世が居城をウィーンに定め、ブドウ栽培が活発になる
  • 15~16世紀 : 現在の3倍のブドウ栽培面積
  • 1526年 : ブルゲンラントで最初のデザートワイン生産
  • 1789年 : ホイリゲ開始(ワイン農家がワインと食事を提供できる許可が与えられる)
  • 1985年 : シュツットガルトのスーパーでジエチレングリコールが添加されたルスト産のワインが見つかり、全世界の店頭からオーストラリアワインが撤去され、輸出は壊滅的な影響を受けた。その年、厳格なワイン法が発行された。
  • 2001年 : 産地ごとのワイン委員会が設立され、産地の特徴を明確化する動きが強まった。

地理的条件

地図

気候

  • 大陸性気候
  • ドイツより温暖。そのためワインはしっかりした辛口ワインが生産される
  • 東西南北からタイプ違う風が吹き込み、ワインづくりに影響している

土壌

産地毎に説明。

主要ブドウ品種

 

オーストリアの主要ブドウ品種
No 白ブドウ 黒ブドウ
1 グリューナー・ヴェルトリーナー ブラウアー・ヴァイツゲルト
2 ヴェルシュリースリング ブラウフレンキッシュ
3 リースリング ブラウアー・ポルトゥギーザー
4 ピノブラン ブラウブルガー
5 ミュラートゥルガウ ザンクト・ラウレント
6 シャルドネ メルロ

オーストリアのワイン法

KMW:オーストリアで使用される糖度の単位
(Klosterneuburger Mostwaage・クロスターノイブルガーモストヴァーゲ)

 

分 類 説 明
地理的表示なしワイン 国内で収穫されたブドウを使用
収量:6750ℓ/haまたは9000kg/ha以下
KMW:最低10.7°
アルコール:最低8.5%
総酸量:4g/ℓ(酒石酸換算)
ベルクワイン、ホイリゲ(ビンテージ必須)の
名称は使用可能
ggA
地理的表示ワイン
国内の単一栽培地で収穫されたブドウを使用
収量:6750ℓ/haまたは9000kg/ha以下
KMW:最低14°
アルコール:最低8.5%
総酸量:4g/ℓ(酒石酸換算)
gU
原産地呼称保護ワイン
クヴァリテーツヴァイン、カビネット、
DAC、プラディカーツヴァインの4つが属し、
合格したワインは国家検査番号が記載される

 

原産地呼称保護ワインの分類】

分 類 説 明
Qualitätswein 国内の単一栽培地で収穫されたブドウを使用
ブドウは36の認可品種のみ
収量:6750ℓ/haまたは9000kg/ha以下
KMW:最低15°
アルコール:最低9%
総酸量:4g/ℓ(酒石酸換算)
Kabinett クヴァリテーツヴァインの条件
     +
KMW:最低15°
アルコール:最低9%
残糖:最大9g/ℓ
補糖不可
総酸量:4g/ℓ(酒石酸換算)
DAC 13の限定的生産地が定められる
   
Prädikatswein ↓ 以下の6つのカテゴリーに分類される
①Spätlese 完全に熟したブドウを使用
最低糖度:19°KMW
国家検査番号取得のために収穫翌年1月1日より前に送付不可
②Auslese 完全に熟したブドウを選果し使用
最低糖度:21°KMW
国家検査番号取得のために収穫翌年1月1日より前に送付不可
③Beerenauslse 過熟、貴腐ブドウを使用
最低糖度:25°KMW
国家検査番号取得のために収穫翌年4月1日より前に送付不可
④Eiswein 収穫時、凍結したブドウを使用
最低糖度:25°KMW
国家検査番号取得のために収穫翌年4月1日より前に送付不可
⑤Storohwein/Schifwein 完熟ブドウを3か月乾燥させたブドウを使用
最低糖度:25°KMW
国家検査番号取得のために収穫翌年4月1日より前に送付不可
⑥Trockenbeerenaulese 貴腐化したブドウまたは乾燥させたブドウを使用
最低糖度:30°KMW
国家検査番号取得のために収穫翌年4月1日より前に送付不可

 

【その他】

表記の種類 説 明
Ried
(リード)
Reidは「畑」という意味。
畑名の前に畑という意味のRiedと表記し、生産者が独自に創案した
ワイン名と畑名を消費者が混同することを防ぐ。

 

オーストリアのスパークリングワイン

【オーストリアのスパークリングワインの分類】

表記の種類 説 明
Österriechischer Sect オーストリアのスパークリングワイン
以下の3つの品質分類規定がある
【Klassik】 単一州での収穫
収穫翌年10月22日以降発売可能
最低9か月、瓶内で滓とともに熟成
製造方法の制限なし
白、ロゼ、赤が可能
原産地名表記は州名のみ
ヴィンテージ表記可
【Reserve】 単一州での収穫/ブドウは手摘み
全房圧搾/搾汁率60%
瓶内二次発酵
収穫2年後10月22日以降発売可能
最低18か月、瓶内で滓とともに熟成
白、ロゼが可能(ロゼの赤と白のブレンドは不可)
原産地名表記は州名のみ
ヴィンテージ表記可
【Große Reserve】 単一自治体での収穫/ブドウは手摘み
収穫かご内でのブドウの高さは35cm以下
バスケット/空気プレス機で圧搾
全房圧搾/搾汁率50%
瓶内二次発酵
収穫3年後10月22日以降発売可能
最低30か月、瓶内で滓とともに熟成
白、ロゼが可能(ロゼの赤と白のブレンドは不可)
リート名表記可
ヴィンテージ表記可
アルコール度数制限なし

Strum:すぐに飲用されるべく販売される、部分的に発行したブドウ果汁。原産地は3州発酵はオーストリア国内。

Perlwein:発酵中ワイン、ブドウ果汁、部分的に発行ブドウ果汁から造られる。密閉容器20℃1-2.5bar以下。

Schaumwein:いずれかの方法で造られたスパークリングワイン。密閉容器20℃3bar以上

Bergwein:傾斜26%以上の段丘や急斜面に植えられたブドウから造られたワイン。

 

主要ワイン産地

Niederösterreich

 

【特徴】

オーストリア北東部。栽培面積は国内の61%を占める。最重要品種グリューナー・ヴェルトリーナーの本拠地である。北部、ドナウ系、パノニア系の3つの分類で整理するとわかりやすい。

【気候】

アルプスの冷涼な風の影響を受ける

【土壌】

レス土、粘土質シルト、砂、礫

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ロートギプフラー、ツィアファンドラー、ツヴァイゲルト

<黒ブドウ> : 

【タイプ】

【地元料理】

小麦粉、じゃがいもを使用した料理
鹿のローストや煮込み
イノシシ肉を利用した料理
川の近くでは、カワカマスや川鱒、鯉などをバターや塩コショウで

Wachau  DAC

【特徴】

ユネスコ遺産に登録された美しいブドウ畑が有名です。冷涼な気候のもと、高品質リースリングが生産されています。

急斜面の段々畑が有名で、グリューナーヴェルトリーナーが主に栽培されています。

ヴァッハウでは、高品質をキープしていくために1983年に「Vinea Wachau Nobilis Districtus協会」を設立しました。この協会のもと以下の3つのクラスに分類されます。

Steinfeder
(シュタインフェーダー)
きゃしゃな野菜になぞられて命名
・最も軽いタイプの白ワイン
Federspiel
(フェーダーシュピール)
鷹狩りの道具にちなんで命名
・ヴァッハウの基準となるクラス
Smaragd
(スマクラト)
エメラルド色のトカゲに由来する名称
・シュペトレーゼ級のブドウから作られる
・18.2KMW以上、Alc12.5以上
・最高クラスのワイン

【土壌】

片麻岩、角閃岩、花崗岩、グラニュライト

【Alc】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング

<黒ブドウ> : 

【地元料理】

Marillenknodel
Marillenというアプリコットが有名。アプリコットジュースをワインで割ったものや、リキュール・シュナップも多いが、アプリコットを使ったお菓子が代表的である。アプリコットを小麦粉、トプフェン、卵でできた生地に入れて茹で、バターで炒ったパン粉をまぶした季節のお菓子。

Kremstal  DAC

【特徴】

ワインはヴァッハウと同系統の味わいであるが、クレムス川をさかのぼっていくに従い、細身で硬質な味わいとなる。赤のツヴァイゲルトも優れた品質である。

フレッシュでアロマティックな仕上がりのワイン。樽香や貴腐は不可。レゼルヴェはよりふくよかなワインで少しの樽香や貴腐は可。

【気候】

【土壌】

片麻岩、角閃岩、花崗岩、グラニュライト

【Alc】

クラシック:最低12%/レゼルヴェ:最低13%

【残糖】:辛口

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング

<黒ブドウ> : 

【タイプ】

【地元料理】

Mohn(けしの実)
Kriecherl(ダムソン)

Kamptal  DAC

【特徴】

ヴァインフィアテルの冷風とパノニア平原からの温風の影響を受ける。カンプタールのワインはリッチで暖かい果実味とクリーミーな質感と豊かなボリューム感があるものが多い。

フレッシュでアロマティックな仕上がりのワイン。樽香や貴腐は不可。レゼルヴェはよりふくよかなワインで少しの樽香や貴腐は可。

【土壌】

レス土,片麻岩、花崗岩、グラニュライト

【Alc】:クラシック:最低12%/レゼルヴェ:最低13%

【残糖】:辛口

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング

<黒ブドウ> : 

【タイプ】

【地元料理】

Wurstwaren(シャトルキュトリー)
Blunzn(ブラッドソーセージ)
Lumpensalat(ハム、サラミ、チーズなどが入ったサラダ)

Traisental  DAC

【特徴】

小さい産地だが、土壌的に他の地域と大きく異なる。アルプス山脈からトライゼン川に運ばれた石灰岩やドロマイトの歴の存在が特徴的である。

グリューナー・ヴェルトリーナーが55%を占める。

川の西側はくっきりとした強めの硬い酸の引き締まった味わいである。リースリングはその特徴がさらに顕著となる。
フレッシュでアロマティックな仕上がりのワイン。樽香や貴腐は不可。

【Alc】:クラシック:最低12%/レゼルヴェ:最低13%

【残糖】:辛口

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング

<黒ブドウ> : 

【タイプ】

【地元料理】

フルーツジュース(アップル、マリレン、西洋ナシ)、チーズ

Wagram

【特徴】

ドナウ川の南北に位置する。標高が高いためワインの味わいはメリハリの聞いたものになる。代表的な品種はグリューナー・ヴェルトリーナーである。

ミネラル感はこの地域随一である。地元品種のローター・ヴェルトリーナーはソフトでスパイシーな味わいでファンが多い。

【土壌】

石灰質泥岩

【Alc】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : グリューナー・ヴェルトリーナー、ローター・ヴェルトリーナー

<黒ブドウ> : 

【地元料理】

Wagramer Walnuss(ヴァグラム産ウォルナッツ)
パン、シュトゥルーデル、オイルなどに使用される。

Weinviertel DAC

【特徴】

最北、初のDAC、最大の限定的生産地域。
グリューナー・ヴェルトリーナーの白胡椒の香りはこの地域の特徴の一つである。チェコからの冷風でワインのスタイルは細身でキリッとした酸が特徴である。

フレッシュでアロマティックな仕上がりのワイン。樽香や貴腐は不可。レゼルヴェはよりふくよかなワインで少しの樽香や貴腐は可。

【気候】

パノニア気候の影響を受ける。

【土壌】

レスが中心。石灰質砂岩、砂利、粘土など

【Alc】:クラシック:最低12%/レゼルヴェ:最低13%

【残糖】:クラシック:最大6g/ℓ/レゼルヴェ:辛口

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : グリューナー・ヴェルトリーナー

<黒ブドウ> : 

【地元料理】

Marchfelder Spargel(マルヒフェルド産アスパラガス)
Mohnnudeln(ケシの最大産地の一つ。お菓子などに使用される)

Carnuntum

【特徴】

パノニア平原からの温風を受けて気温が上がり、夜はアルプスからの冷風で気温が下がる。ぶどうはツヴァイゲルトが25%で一番多く栽培されている。ブラウフレンキッシュ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロなどの品種も評価が高い。

生産者たちは「ルービン・カルヌントゥム」という団体を立ち上げ、、その名前をワインにつけ、ツヴァイゲルトの地位を固めてきた。

【土壌】

土壌:砂、砂利、粘土

【Alc】

最低12%

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : グリューナー・ヴェルトリーナー、ヴァイスブルグンダー、シャルドネ

<黒ブドウ> : ツヴァイゲルト、ブラウフレンキッシュ

【地元料理】

Wurstwaren(シャトルキュトリー)
イノシシ

Thermenregion

【特徴】

ウィーンの南に隣接する。北と南でスタイルが異なる。北は固有品種のツィアファンドラーとロートギプフラーで知られている。両者を混醸した微甘口のシュペートロート・ロートギプフラーは歴史的にハプスブルク応急で飲まれていたワインである。

南部はパノニア気候を受け、温暖である。ザンクト・ラウレント、ピノ・ノワール、ツヴァイゲルト、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、ブラウフレンキッシュなどからフルーティーで酸の優しい赤ワインが造られる。

【気候】

【土壌】

土壌:砂礫質、石灰質ローム

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : ザンクト・ラウレント、ピノ・ノワール、ツヴァイゲルト、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、ブラウフレンキッシュ

【地元料理】

Schneebergland Schwein(仔豚製品)

Bucklige Welt Apfelmost(リンゴジュース)

ブルゲンラント州

 

【特徴】

2001年に世界遺産登録。赤ワインの50%以上がこのエリアで生産される。

【気候】

パノニア平原から暖気が流れ込み、温暖な地域。ノイジードル湖の影響で基本変化を和らげてくれる。

【土壌】

非固結性土壌。砂礫質、粘土質、砂質、ローム層

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ヴェルシュリースリング、シャルドネ、ピノブラン

<黒ブドウ> :  ブラウフランキッシュ、ツヴァイゲルト、ザンクト・ラウレント

Neusidlersee

【特徴】

広大な産地で3つに分けることができる。南東部は湖からの霧によって貴腐が容易につくことからドイツ市場向けにヴェルシュリースリングなどによる甘口貴腐ワインの産地として知られるようになった。

現在は鳥害の影響で栽培面積を減少させている。

東北部は砂礫質でサラッとしてしなやかな質感で酸が優しくフルーティなツヴァイゲルトを産出している。

ボルドーと地理的条件がにていることからソーヴィニヨン・ブランの質は特に良い。

北部はブルゴーニュから来たシトー派の修道士たちが開墾した。砂礫質、石灰岩土壌、冷涼な気候からピノ・ノワール、ザンクト・ラウレントが成功している。

ザンクト・ラウレントはオーストリア最高の産地であるがDACでは認められていない。

フルーティーでスパイシー/伝統的なオーク樽熟成

【気候】

パノニア気候の影響を受ける/南部は冷涼

【土壌】

砂礫質、石灰岩土壌

【Alc】

クラシック:最低12%/レゼルヴェ:最低13%

【残糖】:最大4g/ℓ

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : ツヴァイゲルト

【タイプ】

【地元料理】

パーチなどの淡水魚
Seewinkler Steppenrind(ゼーヴィンケル産ステッペン牛)
キットゼー産マリレン(あんず)

Leithaverg

【特徴】

ライタ丘陵の斜面にぶどう畑がある。赤のブラウフレンキッシュは強さの中にある穏やかさや優しさが特徴。

白は品種を問わずクリーミーでリッチなものが多い。ブルゲンラントはステンレスタンク発酵、MLFなし、ライタベルクは樽発酵、MLFありである。

ルストの甘口ワイン、ルスター・アウスブルッフ(Ruster Ausbruch)が有名である。

フルーティーでスパイシー/樽風味不可

【気候】

【土壌】

シスト、石灰岩、斜面下は砂利、砂、粘土

【Alc】:最低12.5%

【残糖】:白は辛口/赤は2.5g/ℓ未満

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ピノブラン、シャルドネ、ノイブルガー、グリューナー・ヴェルトリーナー

<黒ブドウ> : ブラウフランキッシュ最低85%、ザンクト・ラウレント

【地元料理】

Pannonisches Mangalitzaschwein(パノニア産マンガリッツァ豚)
Esterhazy Torte(バタークリームとアーモンドのメレンゲを層に重ね、トップにフォンダンで飾ったケーキ)

Rosalia

【特徴】

ロザリア山脈の麓に位置する。スッキリしてソフト、フルーティーな赤ワインとロゼワインを産出する。

フルーティーでスパイシー、ボリューム感あり/ステンレスまたは樽で熟成必須

【気候】

パノニア気候の影響は少ない

【土壌】

非固結性土壌

【Alc】

最低12%/レゼルヴェ:最低13%

【残糖】:最大4g/ℓ

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : ブラウフランキッシュ、ツヴァイゲルト

Mittelburgenland

【特徴】

ブラウフレンキッシュの代表的産地。温暖で日照量がある為パワフルな赤ワインが造られる。

ブラウフレンキッシュの生産は55%を占める。ツヴァイゲルトも重厚なしっかりしたワインが造られる。白もしっかりした味わいのワインである。

フルーティーでスパイシー/ステンレスまたは樽で熟成

【気候】

温暖で降水量少な目

【土壌】

シルト質粘土、石灰岩

【Alc】

クラシックは12-13%、単一畑は13-13.5%/レゼルヴェ:最低13%

【残糖】:最大2.5g/ℓ

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : ブラウフランキッシュ

【地元料理】

Grammelpogatscherl・グランメルボガチャル(パノニア地方の特産料理。豚の背脂から作った脂をミルクパン生地で包んだもの)
Burgenlander Kipferl(ナッツクッキーにチョコレートを付けたお菓子)

Eisenberg

【特徴】

ブルゲンラント南部に位置する。温暖なパノニア気候により豊かな果実味となめらかな質感、重量感のあるミネラルが合わさったブラウフレンキッシュが造られる。

ブラウフレンキッシュは36%を占める。その他白のヴェルシュリースリングが20%と多い。
フルーティーでスパイシー/樽風味ほぼなし

【気候】

温暖なパノニア気候

【土壌】

片岩、千枚岩、蛇紋岩

【Alc】

クラシック:最低12%/レゼルヴェ:最低13%

【残糖】:最大4g/ℓ

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : ブラウフランキッシュ

【地元料理】

Martini Gansl(ホイリゲ解禁時期にに食べられるガチョウの丸焼き)

RusterAusbruch

【特徴】

ライタベルク内の甘口貴腐ワインのRusterAusbruchがDACに認められた。

手摘み収穫は必須となっている。

【気候】

【土壌】

シスト、石灰岩、斜面下は砂利、砂、粘土

【Alc】

【残糖】:最大45g/ℓ

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : Qualitätsweinの品種

【地元料理】

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ウィーン州

 

【特徴】

世界屈指の観光都市。コンサートホールやオペラハウスが多数ある。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ゲミシュター・サッツ、リースリング、ピノブラン、シャルドネ

<黒ブドウ> : ピノノワー

【地元料理】

Wiener Schnitzel(豚肉、鶏、仔牛)
Tafelspitz(茹でた牛肉にホースラディッシュ入りリンゴのすりおろし、ペースト状のほうれん草、アサツキが入ったサワークリームをつけて食べる)

Wien/Wiener Gemischter Satz DAC

【特徴】

世界屈指の観光都市。コンサートホールやオペラハウスが多数ある。

市内の北、北東、南に産地を有する。ホイリゲが多数あり、自家製ワインと料理を提供している。
北部はワイン生産の中心で、土壌はフリッシュ、、石灰岩。多くの品種を混醸する。

南は石灰岩土壌であるが、温暖なデ赤ワインも多く造られる。北のエリアより、ミネラル感の優しいフルーティーなワインとなる。

ヴィーナー・ゲミシュター・サッツは2013年にDACに認定される。混植混醸のスタイルとしては例外的に認められた。

【気候】

比較的温暖なエリアで、しっかりした味わいのワインが造られる

【土壌】

北部はワイン生産の中心で、土壌はフリッシュ、、石灰岩。多くの品種を混醸する。
南は石灰岩土壌

【Alc】

12.5%/単一畑:最低12.5%

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ゲミシュター・サッツ、リースリング、ピノブラン、シャルドネ

3つ以上の認定品種の混植混醸/一品種最大50%/3番目の品種10%以上グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング 

<黒ブドウ> : ピノノワール

シュタイヤ―マルク州

 

【特徴】

シュターイヤーマルクは、現在進行中のワイン規定をいち早く取り入れている。3段階に分類され①リーデンヴァイン(単一畑ワイン)②オーツヴァイン(単一村名ワイン)③ゲビーツヴァイン(地域名ワイン)

スロヴェニアの北、オーストリア南部に位置する。
エルツベルク鉱山があり、自動車はじめ工業が盛んなエリアである。18世紀後半のヨハン大公により、シュタイヤーマルクは反映した。

限定的生産地域ワイン、シュタイヤーマルクの3つですでに承認されている。

Gebietsweine :地域名ワイン
Ortsweine  :村名ワイン
Riedenweine  :単一畑ワイン

【文化・経済】

【気候】

冷涼な気候。

【土壌】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ヴェルシュリースリング、シャルドネ、グラウブルグンダー、リースリング

<黒ブドウ> :  ブラウアー・ヴィルトバッハー

地元料理・食材

Brettljauseブレットルヤウゼ
木の板に乗ったシャルキュトリー
Echt Steirisches Kurbiskernolドイツ語表記要
パンプキンシードオイル

Vulkanland Steiermark

【特徴】

小さな休火山が連なる特徴的な風景である。トラミーナが有名である。

【気候】

乾燥したパノニア気候と締めった地中海性気候

【土壌】

片麻岩、結晶片岩、角閃岩、花崗岩

【Alc】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ヴェルシュリースリング、シャルドネ、ピノブラン

<黒ブドウ> : 

【タイプ】

【地元料理】

Kaferbohnen(花豆)ドイツ語
Vulkanland Schinken(ヴルケンランド産ハム)

Sudsteiermark Steiermark

【特徴】

急斜面の標高の高いところにブドウ畑がある。ワインツーリズムでバカンスシーズンは大変にぎわう。

ソーヴィニヨンブランの産地として有名/ワインツーリズムで有名である。

ソーヴィニヨンブランの高品質化に成功した。南部のオポックと呼ばれる泥灰岩が目立つ。イタリアのフリウリワインと特徴が似ている。

【気候】

地中海性気候

【土壌】

砂岩、粘板岩、泥灰岩、石灰岩

【Alc】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ソーヴィニヨンブラン

<黒ブドウ> : 

【タイプ】

【地元料理】

Kurbiskernol(パンプキンシードオイル)

Weststeirmark Steiermark

【特徴】

ブラウアー・ヴィルトバッハーを早く収穫して、強烈な酸を持つロゼワインに仕上げた「シルヒャー」で有名な産地。スティルワインとスパークリングワインを作っている。ブラウアー・ヴィルトバッハーから濃厚で野性的な赤ワインも造られる。
リート(畑名)の表示が必要。

【気候】

【土壌】

片麻岩、結晶片岩

【Alc】

クラシック:11-12%/シルヒャーラントDACは最低12%

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : ブラウアー・ヴィルトバッハー

ブラウアー・ヴィルトバッハーのロゼ

【タイプ】

【地元料理】

鯉、パンプキンシードオイル

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ワインと料理

パリ、北京のような首都料理といえる。
素材を生かしたシンプルな調理法で洗練された汎ヨーロッパ料理である。
オーストリアワインと合わない料理は、
・メリハリのない茫洋としたもの
・酸のないもの
・横に広がる味のもの
・粘り強いもの
以上の逆がオーストリア料理の特性となる。

オーストリアワインに合わせるための工夫
・オーストリア岩塩を使用
・酸を効果的に使う。
・冷涼風味のハーブやスパイスを使う。
・サイズを小さめにする。
・シンプルな味付け
・イノシン酸系のうまみを重視する。

ブドウ品種と料理

ゲミシュター・サッツ

多品種、混植混醸であるゲミシュター・サッツは多種多様な料理と合う。Backhendl(フライドチキン)、Wiener Schnitzel(仔牛または豚肉のカツレツ)、Tafelspitz(ボイルド・ビーフ)は白ワインとよく合う。

ヴェルシュリースリング

単一品種ワインで伝統的にオーストリア国内で基本となっていたのは、ヴェルシュリースリングである。個性が弱いゆえ、多様な料理に合わせることができた。ロースト肉の冷製薄切りや茹でたタンにサラダを添えたような典型的なブッシェンシャンク料理によく合う。

グリューナー・ヴェルトリーナー

ワインはグラと香りの強さが特徴的なので、ジューシーで粘りのある、かつ香りが強い料理と合わせる。クラシックタイプは鶏料理、レゼルヴェタイプはボリューム感のある豚料理に向く。ライタベルクDACは鰻とも合う。Gulasch(仔牛や牛肉のパプリカ煮込み)が最高に相性が良い。

ロートギプフラー

ウィーン名物Gebackenes Kalbshirn(仔牛の脳みそのフライ),Blutwurst(豚の血のソーセージ)など内臓系の料理によく合う。

ツィアファンドラー

焼いた牛タンなど、白い色のコリっとした質感の肉料理に合う。

リースリング

レゼルヴェタイプはちらづ良いので赤身の牛肉と相性が良い。
スパイシーに仕上げたタルタルとよく合う。

ノイブルガー

ライタベルクDACはStelzeという豚の骨付き肉のローストなど

ピノ・ブラン

ドナウ系は焼き鳥などさっぱりした鶏料理。パノニア系はボリュームのあるローストチキン、ソースを添えた鶏料理など。

ブラウフランキッシュ

アイゼンベルクDACはラムの背肉、鹿肉など脂肪の少ない赤身肉にローストしシンプルな味付け、ライタベルクDACは軽い煮込みやソースを添えた鹿肉と相性が良い。ミッテルブルゲンラントDACは牛肉のステーキ、斜面下のアイゼンベルクDACはより脂肪のある肉の煮込みやローストに向く。

ツヴァイゲルト

ドナウ系は焼いた鶏肉料理、ノイジードラーゼーDACは煮たりローストした鶏肉料理や魚料理、薄切りしたさっぱりした牛肉料理、カルヌントゥムは煮たりローストした豚料理。
ソフトな質感の軽めの味の肉料理に相性が良い。

ザンクト・ラウレント

鴨やハト、赤身の鳥類のロースト

 

 

(以上)


 

※参考文献
【2019/2020 日本ソムリエ協会教本】(日本ソムリエ協会)

 
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