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エクセレンス 【日本酒・焼酎】

エクセレンス
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日本酒、焼酎について2020年度版の教本反映し、説明しています。

エクセレンス向けに、ソムリエ・エキスパートより詳細に説明を追加しています。

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日本酒

  • 原料は米、米麹、水
  • 糖分がないため、でんぷんを透過透過する工程が必要となる。
  • 糖化と発酵が醪中で同時に並行して進行することを「並行複発酵」という。
  • 清酒生産量上位3県は兵庫、京都、新潟。この3県で56%の清酒を製造。

醸造方法

【製法】

蒸した白米に数回に分け酒母と水を加え、酵母の増殖をはかりながら仕込んでいき(団掛法。三段掛(三段仕込み)が一般的で初添、中添、留添という)、そのあと発酵工程に移る。

滓引きした生酒を各種調整を行い、清酒となる。

酒母:目標とする酒質に適した酵母を純粋かつ大量に増殖させ、醪の発行を順調に進めるために酒母を作る。また酒母に乳酸を得ることによって安定した発酵が可能となる。以下の2つの乳酸の得方による方法がある。

【速醸系酒母】:醸造用乳酸を添加する方法

【生もと系酒母】:酒母製造初期に乳酸菌を成育させ乳酸を得る方法。

並行複醗酵

デンプン原料の糖化とアルコール発酵を同時並行的に行わせる発酵形式。

アルコール度数は20度を超える。(規定では22度未満) 

原料米について

主食用の米とうるち米を中心に使用されている。
1、適当な吸収水性を持ち、外硬内軟の表面は固く粘りけがなく、内部は十分に蒸されていて柔らかい蒸米が得られること
2、麹菌の菌糸の破精込みが容易であること
3、酒母や諸味作りにおいて消化性が良いことなどが求められる。

【山田錦】
母:山田穂☓父:短稈渡船の交配によりできた。晩手品種で水分をたっぷり含み、酒母や醪造りで溶けやすく、奥行のある芳醇な味わいを生む。兵庫の三木市、加東市などが著名な産地である。酒米で最も生産量が多い。

【五百万石】
新潟の農業試験場で交配(菊水×新200号)により生まれた品種。寒冷地向けの早稲品種。

【美山錦】
長野県農業試験場でたかね錦のガンマ線照射による突然変異種から選抜され、育成された。耐冷性が強いため、長野の他、秋田、山形で多く作られている。

【雄町】
品種改良はされておらず、希少品種。よく熟して水分が多く、幅や複雑さもある。ふくよかな酒が生まれる。岡山県の雄町で穂が発見されたのが始まり。混血のない唯一の品種で、山田錦や五百万石などの酒米のがこの雄町の子孫である。

酒母について

酒造りの核となるもの

【酒母の役割】
工事と蒸米、水を入れたタンクで糖分をアルコールと炭酸ガスに変換する役割を果たす酵母を大量に純粋培養する。

<よい酒母の条件>
・目的とする酵母が大量に培養されていること
・酵母に悪影響を与える他の微生物がいないこと
・乳酸を必要分含有していること

酵母について

出が、分裂によって繁殖する単細胞の菌類の総称。清酒酵母はサッカロマイセス・セレビシエの一種に分類される。発酵温度は6-16℃で低温で発酵できる。酵母は厳しい環境ほどよい香りを出すが、厳しすぎると雑味を出したり、発酵が止まってしまうことがある。

現在広く使われているのは、「協会酵母」である。約30種の日本酒酵母が頒布されている。

伝統的な酵母は6(新政),7(真澄),9(熊本または香露),14(金沢)号である。月桂冠が開発したカプロン酸エチルなど多く生成する酵母に由来するM310、きょうかい1801号は近年の品評会にもよく出てくる。

水について

水質が日本酒の良し悪しに大いに関係してくる。

以下の工程で水が必要となる。
・酒造用水
・仕込み水
・割水
・洗米
・浸漬
・器具の洗浄

【酒造用水の条件】
・無色透明、味や臭いがしないこと
・phは中性、微アルカリ
・鉄は変色防止のため0.02ppm以下
・カリウム、リン、マグネシウム、カルシウム、クロール等の成分は適度に含んでいることが好ましい。

宮水:西宮の水が短縮された

製品表示について

白山 2005年12月22日 石川県白山市
日本酒 2015年12月25日 日本国
山形 2016年12月16日 山形県
灘五郷 2018年6月28日 兵庫県神戸市灘区、東灘区、芦屋市、西宮市
はりま 2020年3月16日 兵庫県姫路市、相生市、加古川市、
赤穂市、西脇市、三木市、高砂市、小野市、など

 

分類

 

特定名称 醸造
アルコール
精米
歩合
香味等要件
吟醸酒 60%以下 吟醸造り
固有の香味、色沢が良好
大吟醸酒 50%以下 吟醸造り
固有の香味、色沢が特に良好
純米酒     固有の香味、色沢が良好
純米吟醸酒   60%以下 吟醸造り
固有の香味、色沢が良好
純米大吟醸酒   50%以下 吟醸造り
固有の香味、色沢が特に良好
特別純米酒   60%以下
特別製法(要説明)
固有の香味、色沢が良好
本醸造酒 70%以下 香味、色沢が良好
特別本醸造酒 60%以下
特別製法(要説明) 
固有の香味、色沢が良好

焼 酎

醸造方法

連続式蒸留焼酎

チューハイなどのベースとして使われる。アルコール度数は36度未満に規制される。

製法:単式蒸留器が組み合わさったような構造。連続的にもろみを供給し、安定的に高いアルコール濃度の蒸留液を得ることができる。

単式蒸留焼酎

二次醪の原料により多様な焼酎が作られる(芋、麦、黒糖など)。アルコール度数は45度未満に規制される。

地理的表示 焼酎

<壱岐焼酎> : 長崎県壱岐の焼酎

壱岐市は玄界灘。壱岐島と23の島からなる。7つの焼酎倉がある。米麹1/3、大麦2/3の比率で、地下水を利用。単式蒸留後、容器詰めされる。麦の香ばしさ、ほのかな甘い、ふくよかさが特徴である。

<球磨焼酎> : 熊本県球磨の焼酎

熊本県南部。米(ジャポニカ米)100%を原料とする。球磨川の伏流水を利用する。単式蒸留後、容器詰めされる。熱燗で米の旨味が引き立てられ、ふくよかな味わいになる。

<琉球泡盛> : 沖縄の米麹を原料とした焼酎

タイ米を使用し、黒麹菌を用いて原料となる米を全て麹にして、一度に仕込む「全麹仕込み」で醸し、単式蒸留を行う。濃醇でキレがあり、芳醇な香りを持つ。
全量3年以上熟成させたものは「古酒」の表示が可能。

<黒糖焼酎> : 奄美大島周辺のサトウキビ米麹で作られた焼酎

米麹、鹿児島県産サツマイモの芋麹、鹿児島県産サツマイモと水が原料の醪を鹿児島県内において発酵、単式蒸留、容器詰めしたもの。サツマイモは黄金千貫(コガネセンガン)のほか、シロユタカ、コナホマレ、ダイチノユメ、ジョイホワイト、ムラサキマサリが用いられる。
奄美と大島郡は奄美黒糖焼酎の産地となっている。

 

(以上)


※参考文献
【2019/2020 日本ソムリエ協会教本】(日本ソムリエ協会)
 
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