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ドイツのワイン

ドイツ
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日本では甘口白ワインのイメージが強いドイツワインですが、甘口の他ドライな良質なワインも産出しています。

ドイツというお国柄と思うのですが、ワイン法以外にも国内に各種品質管理規格が多数あります。

有名産地はたくさんあり、覚えなければいけないのですが、個人的には覚えにくい地名ばかりだったので、有名ないくつかの地名、畑名を覚えただけで、そのほかはあまり勉強しませんでした。

2021年度版ワイン教本記載の新しいドイツのワイン法規については未反映です。
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学習のポイント

  • ワイン法の整理
  • 各種品質分類の基準を覚える
  • 13のベライヒ(地域)の特徴を覚える(別の記事にて)
  • 過去問から出題傾向、出題範囲を絞る
  • 余裕があれば、畑名を覚える

ドイツのワインの歴史

  • 1~2世紀ころ、ローマ軍によりブドウの苗気が持ち込まれる(代表的な品種はエルブリング)
  • 8~9世紀、フランク王国のカール大帝によるワイン作業の立て直し
  • 1618年からの30年の戦争や病害によりワイン産業は打撃を受ける
  • 1895年フィロキセラ被害

地理・気候条件

地理(地図)

気候条件

  • 気候区分は西岸海洋性気候
  • 東部は内陸性気候
  • 緯度が高いため、朝が明けるのが早く冷涼な気候ではあるが、日照時間はしっかりある

ドイツのワイン法・品質分類

ドイツでは、以下の3種類に分類されます。ドイツの品質管理において「エクスレ度」「A.P.Nr.」という用語を理解しておく必要があります。

「エクスレ度」
エスクレ度:「20℃で純粋の比重を1000oeとする。ブドウ果汁等の成分を含む場合は、純粋より比重が大きくなる。比重が1080oeとなった場合、下2桁で80oeと示される。」

「A.P.Nr.(アーペーヌンマー)」

①ブドウの収穫時期と成熟度②ワインの化学分析結果③官能検査

ローカルコントロールセンター、瓶詰人の所在地、認識番号、瓶詰番号、検査年号を記載

【分類】

分 類 説 明
Deutscher Wein 主に地元で飲まれる、日常用テーブルワイン
ggA
(Landwein)
辛口または半辛口に仕上げられており、4よりコクがあります。
26栽培地域があり、トロッケン(辛口)とハルプトロッケン(中辛)のみ
gU/QbA
(指定地域上質ワイン群)
13の指定された栽培地域でつくられる上質ワイン
ドイツでもっとも生産量が多い
エクスレ度51以上
gU
(Pradikatswein)
産地が限定された最上級のワイン
収穫時のエクスレ度(ぶどうの糖度)によって、下表に示す6つのランク(肩書き)に分けられる
糖度が高いほど、高級品とされ、特に凍結ぶどうからつくるアイスヴァインと、貴腐ぶどうからつくる世界三大貴腐ワインのひとつ 「トロッケンベーレンアウスレーゼ」は、世界的に知られた最高級品です。

【Pradikatsweinの分類】

分 類 説 明
カビネット やや辛口
QmPの中では最も糖度の低い葡萄から作られる。
シュペートレーゼ 甘口
1週間の遅摘み。これは「遅摘み」の意味で、
カビネットよりも一段、原料果汁の糖度が高い
アウスレーゼ 甘口
シュペトレーゼよりもさらに一段、
糖度の高い原料で造られる。
ベーレンアウスレーゼ 極甘口
熱した、または一部貴腐菌のついた粒を
選んで摘む。
稀に貴腐ワインとなる。甘口なものが多いが、
流通量はそれほど多くはない。
アイスヴァイン 極甘口
自然の状態におき、寒波を待って樹になった
ままの凍結した果実から作られるワインです
トロッケンベーレン
アウスレーゼ
極甘口
貴腐菌がついた関した果粒を選んで摘み、
その果実を使ってワインを作ります。 名称は「乾いた果粒を選り摘んだ」という
意味であり、暗に「貴腐化」を指しているが、
厳密には貴腐ワインではなくてもよく、
一部の品種、例えばオルテガなどでは、
貴腐菌の影響なしに同じ状態の果粒を
得ることができます。

【上級辛口ワインの品質クラス】

クラス 説 明
クラシック 原則:単一品種、白、赤、ロゼに適用
アロマが豊かでバランスの取れた辛口ワイン
セレクション 原則:単一品種、白、赤、ロゼに適用
単一畑のブドウから作られる上級辛口ワイン

 

【ドイチェス・ヴァインジーゲル(ドイツワイン保証シール)】

  • A.P.Nr.の官能検査より厳しく行われる検査で、5ポイント中5ポイント以上得たワインには以下のシールの貼付が認められる。
分類 名称 規定
黄シール トロッケン 残糖分4g/ℓ以下の場合は無条件
残糖分4~9g/ℓ以下の場合➡残糖-総酸度≦2g
緑シール ハルプトロケッケン 残糖分12g/ℓ以下の場合は無条件
残糖分12~18g/ℓ以下の場合➡残糖-総酸度≦10g
赤シール リープリッヒ 残糖分45g/ℓ以下

ズースレセルヴェ:収穫後の果汁を発酵させずに保存し、ワインの仕上げ時に調整用として25%以内で加えることができる。トロッケン、ハルプトロッケンで使用されることもある。

【ドイツ高級ワイン生産者連盟】

標 章 規 定
グローセ・ラーゲ <エアステス・ゲヴェックス>
VDPラインガウが認可した1級畑
<グローセス・ゲヴェックス>
ラインガウ以外のVDPが認可した格付け1級畑
<主な規定>
・収穫量は50hℓ/ha
・グローセラーゲ区画で認可された品種
・シュペトレーゼ以上の完熟度
・すべて手摘みetc
エアステ・ラーゲ プルミエクラス
・許可された畑のブドウを使用
・認可されたブドウ品種
・収穫量は60hℓ/ha
オルツヴァイン 村名ワイン
・80%以上典型的、伝統的なブドウ品種を使用
・収穫年の翌年3月1日以降発売開始
・収穫量は75hℓ/ha
グーツヴァイン 醸造所名入りワイン
・VDPに定められた畑からのみ収穫

 

スパークリングワイン

【ゼクト】: 20℃、3.5気圧以上、アルコール10%

ゼクトの種類 規 定
Sekt(ゼクト) ドイツ国内で加工、瓶詰されたもの
Deutcher Sekt 100%ドイツ産ブドウを使用
Deutcher Sekt b.A. 100%指定栽培地域内 アンバウゲビーテをラベルに表示する。
品種ビンテージ表示の場合、それれぞれの85%以上を満たす必要がある。
ブドウ品種は3種類まで表示可能でA.P.Nr.がつく。

アンバウゲビーテをラベルに表示する。品種ビンテージ表示の場合、それれぞれの85%以上を満たす必要がある。ブドウ品種は3種類まで表示可能でA.P.Nr.がつく。

【ペルルヴァイン】:弱発泡酒。20℃で1~2.5気圧。

【シャウムヴァイン】:いずれかの方法で短ガスを注入したもの。アルコール度9.5%以上

主要ブドウ品種

 

ドイツの主要ブドウ品種
No 白ブドウ 黒ブドウ
1 リースリング シュペートブルグンダー
2 ミュラートゥルガウ ドルンフェンダー
3 グラウブルグンダー ポルトギーザー
4 ヴァイスブルグンダー トロリンガー
5 シルバーナー シュバルツリースリング

 

ロゼワイン

 

名 称 説 明
ロゼヴァイン 赤品種のみ。果汁のみ発酵
ヴァイスヘプスト 単一品種。品種名記載。gU
ロートリング 白と赤を発酵前に混ぜてから醸造する
シラーヴァイン 特殊なロートリング
ヴュルテムベルク/赤品種は主にトロリンガー
バーディッシュ
=ロートゴールド
特殊なロートリング
バーデン/グラウブルグンダーとシュペートブグンダーを発酵前に混ぜて醸造

 

用語

 

No 用語 意味
1 ベライヒ 13地域内に指定されている地区
2 ヤーガング 収穫年
3 ケラー ワイン蔵
4 ヴァインケラーライ ワイナリー、醸造所
5 フラッシェンケゲールンク 瓶内二次発酵
6 ボックスボイテル フランケン地方の袋状の丸いボトル
7 アイツェルラーゲ 単一畑
8 ヴァイングート 自社畑の葡萄からの醸造者(ドメーヌ)
9 フーダー 1000ℓの樽、主にモーゼル
10 シュトゥック 1200ℓの樽、主にラインガウ

 

最後に

ワイン法、各種規定本当にいろいろあって大変な思いになりますね。
しかも聞き慣れない単語のオンパレード・・・
ですが、繰り返し練習して覚えるしかありません。

わたしは、ドイツのパートは割り切って、基本事項と過去問関連事項だけに絞りました。
絞ったというか、手が回りませんでした。

ドイツに限らずどうしても、頭に入らないところは、パスして割り切って覚えないという考えも取り入れてみていはいかがでしょう?

次回の投稿で13のベライヒのついて投稿します。

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