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エクセレンス 【スペイン 地中海側・南部】

エクセレンス
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スペイン 地中海側・南部のエクセレント対策として、本記事では、地図は原語表記、DOCGに加えDOCの説明も追加しました。

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スペインの概要

特徴

スペインはワイン用ブドウ栽培面積が世界一である。ワイン生産量は世界第3位。カステージャ・ラ・マンチャ地方で全体の49.5%が生産される。
全国でヴァラエティ豊かなワインが造られている。

歴史

  • 紀元前1100年ころからへレスや地中海沿岸でワイン作りが始まる。
  • 19世紀後半のフィロキセラ被害により、リオハなどでのワイン作りが盛んになる
  • 20世紀、市民戦争などでワイン産業の低迷時期
  • 21世紀に入り、世界的に注目を集めるワインが次々に誕生している

地理的条件

地図

気候

エリア 気候
地中海地方 地中海性気候
北部地方 大陸性気候
内陸部地方 大陸性気候
南部地方 地中海性気候、大陸性気候(内陸部)
大西洋地方 海洋性気候

土壌

 

主要ブドウ品種

スペインの主要ブドウ品種
No 白ブドウ 黒ブドウ
1 アイレン テンプラリーニョ
2 マカベオ ガルナッチャティンタ
3 パルディーナ ボバル
4 パロミノフィノ モナストレル
5 ベルデホ ガルナッチャティントレッラ

 

スペインのワイン法

分類

【Vino de Mesa(ヴィノ・デ・メサ)】
格付けされていないぶどう畑で生産されたワインや、異なる地方のワインをブレンドして造る。

【Vino de la Tierra(ヴィノ・デ・ラ・ティエラ)】
認定された地域内で生産したぶどうを60%以上使用したワイン。

【D.O. Donominacion de Origen(デノミナシオン・デ・オリヘン)】
原産地呼称ワイン:原産地統制委員会が設置されている地区で栽培された認可品種のぶどうを原料とし、厳しい条件を満たしてつくられた上質ワイン。現在54の地域が指定されている。

【D.O.C.a Donominacion de Origen Calificada(デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ)】
特選原産地呼称ワイン:INDO(原産地呼称庁)の厳しい生産基準が設けられている地域でつくられた、スペインで最高クラスのワイン。現在D.O.C.として認められているのはリオハとプリオラトのみ。

【V.P. Vino de Pago(ヴィノ・デ・パゴ)】
単一ブドウ畑限定ワイン。独自の特徴あるテロワールがあり、限定された面積の単一のブドウ畑で栽培、収穫されたブドウのみから造られるワインに認められる原産地呼称。

熟成分類

分類 タイプ 熟成規定
ホーベン
シン・クリアンサ
  樽熟成1年以下、または全く樽熟成を行わないワイン
クリアンサ 樽または瓶で最低2年以上熟成、そのうち最低6カ月(リオハは1年)樽熟成
白・ロゼ 樽と瓶内で1年熟成、そのうち6カ月は樽熟成
レセルバ 樽・瓶熟成3年以上、そのうち樽熟成最低1年以上
白・ロゼ 樽・瓶熟成2年以上、そのうち樽熟成最低6カ月以上
グラン・レセルバ 樽熟成5年以上の後、そのうち樽熟成最低18カ月以上
白・ロゼ 樽・瓶熟成4年以上、そのうち樽熟成最低6カ月以上

 

CAVA D.O.

世界を代表するスペイン産の高品質なスパークリングワイン
(カバは製法による分類(瓶内二次発酵)で、限定された地域の指定はありません。)

CAVAの使用ブドウ品種
No 白ブドウ 黒ブドウ
1 マカベオ(ビウラ) ガルナッチャ・ティンタ
2 チャレッロ モナストレル
3 パレリャーダ ピノ・ノワール

【醸造方法】
カバと名乗るためにはシャンパーニュと同じように瓶内第二次発酵によって造られ、一定の貯蔵年数が必要です。最低9カ月の貯蔵熟成が義務付けられています。しかし、一般的には1年から2年、高級品では3年から4年の貯蔵熟成が行われています。長く熟成させるほどに泡が細やかに、安定したものとなり、香りや風味も立ちやすくなります。 

地中海・南部・諸島

Cataluna

【特徴】

スペイン北東部、州都はバルセロナ

【歴史】

カタルーニャ王国は一時、ルーション地方も治めていた。中世にはアラゴン連合王国となり、シチリア、サルデーニャ、ナポリなどを支配していたこともあった。

【文化・経済】

カタルーニャ語が公用語。第三次産業がメイン。

【気候】

沿岸部は地中海性気候、内陸部は山岳性気候。ブドウ畑は中盆地にあるペでネス地方に多く、温暖な地中海性気候となる

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : Macabeo,Parellada,Xarel・lo

<黒ブドウ> : Garnacha,Tempranillo(Ull de Llebre),Carinera,Monastrell

【地元料理】


地元料理 説 明
Zarzuela 魚介類の煮込み
Pan con Tomate トマトを塗り、オリーブオイルをかけたパン
Escalivada 焼き野菜
Fideuá パスタのパエリア

Priorato

【特徴】

2009年に特選原産地呼称DOCaに認定。タラゴナの北西、近くにシウラナ川が流れる。

12世紀から修道士たちによりワインが造られる。修道長を指すプリオラが産地名の由来である。

当初、アルコール度数が高いバルクワインが造られていたが、急斜面などの作業環境が悪く、働き手が減り、過疎地へとなっていった。

1980年代後半に外部の醸造家が、地元品種カリニェナとガルナッチャを活かして、近代的な設備、技術を駆使し、モダンな高品質スタイルのワインを作り始め、世界中の注目を浴びることになった。

【気候】

夏は暑く乾燥し、日夜の寒暖差は大きい。

【土壌】

粘板岩

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : カリニェナ、ガルナッチャ

【新カテゴリー】

Vi de Vila:村名

Vi de Paratge:区画名

Vinya Classificada:格付け畑名

Gran Vinya Classificada:特級格付け畑名

Velles Vinyas:樹齢75年以上または1945年以前に植樹されたブドウ樹

Pedenes

【特徴】

バルセロナ南部に位置し、海岸部から山間部に向かい、バホ・ペネデス、ペネデス・セントラル、ペネデス・スぺリールの3つのサブゾーンに分かれる。

バホ・ペネデス➡温暖。チャレッロ、マカベオが栽培されている
ペネデス・セントラル➡気温が少し下がる。チャレッロ、マカベオをメインにカベルネ・ソーヴィニョン、ピノノワール、シャルドネを栽培されている
ペネデス・スぺリール➡標高800m。伝統的にパレリャーダ。最近はリースリング、ゲヴェルツトラ

ミネール、シュナンブラン、シラーメルロ、ピノノワールなどを使い、ソフトでエレガント、複座つっみのある赤などが生産されている。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : チャレッロ、マカベオ、シャルドネ、リースリング、ゲヴェルツトラミネール

<黒ブドウ> : カベルネソーヴィニヨン、ピノノワール、ウルデリュブレ、ガルナッチャ、モナストレル

Montsant

【特徴】

2001年、DOタラゴナから独立。プリオラートを馬蹄形状に囲む。

【気候】

地中海性気候

【土壌】

花崗岩、粘板岩

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ガルナッチャ・ブランカ

<黒ブドウ> : テンプラリーニョ、ガルナッチャ、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、ピノノワール、マカベオ、チャレッロ、パレリャーダ、シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨンブラン

Conca de Barbera

【特徴】

タラゴナ北部、エブロ川下流域。フランコリ川が横切る。コンカはカタルーニャ語で窪地、低地という意味。

【土壌】

石灰岩質

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : マカベオ、チャレッロ、パレリャーダ、シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン
トレパット、テンプラリーニョ、ガルナッチャ

Terra Alta

【特徴】

州最南端。

【気候】

大陸性気候の影響を受ける地中海性気候

【土壌】

石灰質で痩せている

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ガルナッチャ・ブランカ(ブルボディタイプ)

<黒ブドウ> : カリニェナ、ガルナッチャ、ガルナッチャ・ペルダ

Emporda

【特徴】

州最北端。紀元前5世紀にフェニキア人がブドウ栽培を最初に伝える。単一品種に秀逸なものがある。伝統的な甘口タイプもある。

【気候】

地中海性気候

【土壌】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ガルナッチャ・ブランカ、マカベオ

<黒ブドウ> : ガルナッチャ、カリニェナ、その他フランス系品種

Alella

【特徴】

地中海沿岸、山の斜面にブドウ畑は点在する。

【気候】

地中海性気候

【土壌】

花崗岩からなる砂質

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : パンサブランカ(チャレッロ)、ガルナッチャ・ブランカ、マカベオ

<黒ブドウ> : 

Tarragona

【特徴】

市町村がDOに認定され、2つのサブゾーンに分かれる。ローマ帝国の植民地時代は評判のワイン産地であった。総生産の70%が白ワイン。

【気候】

地中海性気候

【土壌】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : マカベオがメイン。パレリャーダ、チャレッロ。モスカテルやガルナッチャからランシオやミステラなど伝統的な甘口ワインも作られている

<黒ブドウ> : 

Pla de Bages

【特徴】

バジェスはバッカスに由来。フィロキセラ被害後、衰退。

【気候】

地中海性気候だが、内陸のため大陸性気候の影響もうける

【土壌】

石灰分を多く含む痩せた土壌

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : マカベオ、パレリャーダ、テンプラリーニョ、ガルナッチャ

<黒ブドウ> : テンプラリーニョ、ガルナッチャ

Cataluna

【特徴】

カタルーニャのほぼ全域を産地に包括する。

Vi de Finca:

【Vi de Finca】

カタルーニャ州独自のカテゴリー。原産地呼称名で5年以上生産を続け、輸出を含め販売実績10年以上、高評価を獲得している単一畑。

【Corpinnat】

カバDOの生産者が「ペネデスの心臓部に誕生」を意味するCorpinnatを登録し、承認された独自商標。100%オーガニック栽培のブドウ使用、カバDO規定より長い熟成期間など厳しい条件が課せられている。

カバDOが表示を認めないため、加盟9生産者は脱退。

Valencia

【特徴】

東は地中海、北はカタルーニャとアラゴン、西はカスティージャ・ラ・マンチャに接する。

【歴史】

植民地時代にワイン作りが伝わる。中世にはアラゴン王国に入り、繁栄していた時期もある。

【文化・経済】

漁業が盛んな街。美しく長い海岸線があることから観光業も盛んである。

【気候】

地中海性気候。内陸部は大陸性気候。

【土壌】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : Moscatel de Alejandria,Airen,Macabeo

<黒ブドウ> : Boval,Monastrell,Tempranillo

【地元料理】

地元料理 説 明
Paella 鶏肉、兎肉、カタツムリ、トマトやパプリカなどの
野菜を入れ、サフランで色付け、炊き込んだ米料理
Turrón アラブ由来のアーモンド菓子

 

Alicante

【特徴】

岬の標高のある丘陵地と町の内部の2つのサブゾーンがある。

マリナ・アリタのモスカテルデアアレハンドリアから作られる酒精強化ワインは有名。モナストレルで作るフォンディリョンという、樽で10年以上熟成させた酸化熟成タイプのワインもある。

【気候】

【土壌】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : マカベオ、メルセゲラ、モスカテルデアアレハンドリア、プランタ・フィナ、ベルディル

<黒ブドウ> : モナストレル、ガルナッチャ・ティンタ、ガルナッチャ・ティントレラ、テンプラリーニョ、ボバル

Utiel-Requena

【特徴】

バレンシア内陸部。ボバルの栽培がメイン。黒ブドウが95%を占める。

【気候】

地中海性気候+大陸性気候

【土壌】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : ボバル、ガルナッチャ・ティンタ、テンプラリーニョ、ガルナッチャ・ティントレラ

Los Balagueses V.P.

レケーナにある生産地域。スペインで最初の醸造学校が設立された。

El Terrerazo V.P.

ボデガ・ムスティギロが所有。ブレンドタイプとボバルの単一品種の赤ワインのみを生産。

Vera de Estenas V.P.

ボデガ・ベラ・デ・エステナスが所有する47haの畑。標高800m、地中海性気候、粘土石灰質

Murcia

【特徴】

スペイン南東部。州都はムルシア。

【歴史】

イスラム支配時代、灌漑技術が導入され農業が盛んであった。

【文化・経済】

イスラムの文化の影響を強く受ける。農業、マグロの養殖、観光業が盛ん。

【気候】

地中海性気候

【土壌】

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : Airen,Merseguera

<黒ブドウ> : Monastrell

【地元料理】


地元料理 説 明
Arroz de Calasparra DOP認定のカラスパラの米
Paella 鶏肉、兎肉、カタツムリ、トマトやパプリカなどの
野菜を入れ、サフランで色付け、炊き込んだ米料理
Cardozo だし汁でコメを調理したリゾット風の米料理
Ñora 乾燥赤パプリカのスパイス
Queso de Murcia al Vino DOPチーズ、山羊乳、非加熱圧搾、熟成中の
赤ワインで洗う
   

Bullas

【特徴】

南部。産地に向かって畑が広がる。標高400-1000m。テンプラリーニョの赤ワインが中心。

【気候】

寒暖差が激しい。

【土壌】

窒素、有機物の含有量少な目、カリウムが豊富な土壌

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : テンプラリーニョ

Yecla

【特徴】

北東部。スペインで唯一町の名前が原産地呼称に認められている。2つのサブゾーンに分かれる。モナストレル中心でアルコールの方回、色お濃いワインのため、ブレンド用に用いられていたが、近年カーボニック・マセレーションによる軽やかな若飲みワインや樽熟ワインも生産されるようになった。

【気候】

大陸性気候

【土壌】

石灰質の痩せた土壌

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : モナストレル

Jumilla

【特徴】

州北部。標高400-900mに畑が広がる。

【気候】

大陸性気候

【土壌】

石灰質土壌。表土が砂質。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : モナストレル

Andalucia

【特徴】

スペイン南部。ジブラルタル海峡をはさみ、地中海と大西洋に接する。

【歴史】

地中海に面する一方、シエラ・ネヴァダ山脈も有する。海岸部は地中海性気候、山岳部は大陸性気候となる。

【文化・経済】

イスラムの影響を受けるエリア。世界遺産のアルハンブラ宮殿もある。

【気候】

地中海に面する一方、シエラ・ネヴァダ山脈も有する。海岸部は地中海性気候、山岳部は大陸性気候となる。

【土壌】

シェリーの産地は石灰分の多いアルバリサ

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : Palomino,Pedro Ximenez,Moscatel

<黒ブドウ> : Garnacha,Tempranillo

【地元料理】


地元料理 説 明
Gazpacho トマトを主体にパン、キュウリ、ニンニク、
オリーブオイルとヴィネガーで作る夏の冷製スープ
Salmorejo トマト以外の野菜を使用せず、パンを多く用いる
ビュレ上の冷たいトマトスープ
Pincho Moruno モロッコ風串焼き肉
Huevos a la Flamenca 卵と色鮮やかな野菜料理
Jam’on de Jubugo ウエルバ県の指定市町村で放牧飼育される
DOP認証のイベリコ豚の生ハム
Jamon de Los Pedroches コルドバ県北部の一部は300mを超える土地を
含む市町村で放牧飼育されるDOP認証の
イベリコ豚の生ハム

 

Condado de Huelva

【特徴】

新他陸に向かう艦隊に大量のワインを積んだ歴史ある産地である。地元品種サレマから作られるフレッシュな白ワインが人気である。

シェリーと同じ製法で作られる酒精強化ワインがあり、フィノタイプは、コンダード・バリド、オロロソタイプはコンダ―ド・ビエホである。

オレンジの果皮を漬け込んだアルコールを白ワインに添加するビノ・ナランハがある。

Jerez-Xeres-Sherry
y Manzanilla-Sanlucar
de Barrameda

【特徴】

Jerez de la Frontera,Sanlucar de Barrameda,El Puerto de Santa Mariaの3つの町で熟成されたものが原産地呼称シェリーを名乗ることができる。

アラブ人たちが支配していた時代にへレスをシェリシュと呼んでいたことが由来。シェリーは英語、スペイン語vino de Jerez。日本では辛口のシェリーが好まれるが、その他の国では、甘口に人気がある。

【土壌】

石灰分の多い、真っ白なアルバリッサ

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : パロミノ、ペドロヒメネス、モスカテル

<黒ブドウ> : 

シェリーの製法


※選別:発酵後、各樽毎に品質チェックし、<フィノ、アモンティリャード>と<オロロソ>に分ける。フロールの付かない樽もアルコール度を18%まで上げ、オロロソとする。

アンダルシア地方は地中海に面し、スペインの最南端に位置する。つくられるワインのほとんどが酒精強化ワインで、特にヘレス・デ・ラ・フロンテラを中心とした地域は酒精強化ワインの代表ともいわれるシェリー発祥の地。また、マラガやモンティリャ・モリレスなどでも食前・食後酒を数多く生産している。

タイプ分類

銘 柄 特 徴
Fino 軽く、色は薄い。すっきりと極めてドライ。
Amontillado フィノとオロロソの中間的な風味。フロールが消失したもの
Ororoso 17%まで酒精強化し、酸化させて豊かな香りとデリケートなコク、深みを持たせたもの。
Paro Cortado アモンティリャードの香りとオロロッソのボティを持つ酸化熟成タイプ。17度以上に酒精強化する。
Pedro Ximenez 過熟、天日干ししたペドロヒメネスを85%以上使用。琥珀色からマホガニー色、黒檀色まで。粘度が高く、干しぶどうの香りで非常に甘い。
アルコール度数:15-22%
残糖:212g/リットル以上
色:琥珀色からマホガニー色、黒檀色まで
香り:干しぶどうの香り
 Dry  アルコール度数は15.5-22%、残糖:5-45g/㍑で、淡い黄色から金色、フロール下で熟成しているのでその特性を持つ、軽い甘口
Pale Cream アルコール度数は5.5-22%、残糖:45-115g/㍑で淡い黄色から金色、フロール下で熟成しているのでその特性を持つ甘口
Medium アルコール度数は15.5-22%、残糖:45-115g/㍑で琥珀色からマホガニー色、フロール下で熟成し、酸化熟成しているのでその特性を持つ甘口
Cream アルコール度数は15.5-22%、残糖:115-140g/㍑で琥珀色からマホガニー色、酸化熟成しているのでその特性を持つ甘口
Moscatel 過熟、天日干ししたペドロヒメネスを85%以上使用琥珀色からマホガニー色、黒檀色まで。粘土が高く、干しぶどうの香りで非常に甘い。
アルコール度数は15-22%、残糖:160g/リットル以上。
Vinos de Vejez Calificada 平均熟成期間20年以上のものは最高級のVOS(Vinum Optimum Signatum)、平均熟成期間30年以上のものはVORS(Vinum Optimun Rare Signatum)の認証を受ける。
Vinos con Indicasión de Edad 平均熟成期間12年のもの、または15年のものも認証を受けることができる。
Añada シングルヴィンテージシェリー

 

Malaga

【特徴】

酒精強化するものとしないものに分けられる。

酒精強化なしは甘口と辛口、するものは辛口、中辛口、中甘口、甘口に分類される。熟成期間による分類は6か月以下のパリドから5年以上のトラスアニェホまで4段階ある。さらに色の分類もある。

【気候・土壌

海際から内陸の山間部まで多様な気候、土壌条件を有する。

Serras de Malaga

【特徴】

2001年DO認定。辛口白ワイン

Montilla-Morilles

【特徴】

内陸部で寒暖差が激しく、糖度の高いブドウが取れる。自然発酵でアルコール15%まで上がる。酒精強化の必要なし。シェリー同様、ソレラシステムで作られる。ソレラシステムを使わない単一収穫年の熟成タイプAñadaもある。

【土壌】

石灰質アルバリッサ

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ペドロヒメネス

Granada

【特徴】

ブドウ畑は平均標高1200mで高標高である。畑の多くは斜面上にあり、土壌は粘土質と粘板岩で、気候は地中海性、大陸性気候ではあるが、シエラ・ネバダ山脈から吹き下ろす涼風のおかげで濃厚な色、なめらかなタンニンのワインが作られる。

固有品種の白ぶどうのビヒリエガの復活に注力している。その他品種と組み合わせ様々なスタイルのワインが造られている。

【気候】

地中海性、大陸性気候

【土壌】

土壌は粘土質と粘板岩

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ビヒリエガ

<黒ブドウ> :

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Islas Baleares

【特徴】

スペイン本土の東岸沖。

【歴史】

色んな国の支配下になってきた。中世にはアラゴン王国に支配される。メノルカ島は18世紀イギリス領だったときもある。

【文化・経済】

カタルーニャ語が使用される。観光業が主な産業。

【気候】

地中海性気候

【土壌】

石灰質やシリカに富む砂質などの土壌

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : Moll(プレンサル・ブラン)

<黒ブドウ> : Manto Negro

【地元料理】


地元料理 説 明
Caldereta de Langosta ロブスターの煮込み
Sobrasada 黒豚ソーセージ
Coca 薄いピザのようなもの
Ensaimada 粉砂糖のかかったパイ
Mah’on Menorca DOP牛チーズ、非加熱圧搾

 

Binissalem-Mallorca

【特徴】

マジョルカ島中央部。トラムンタナ山脈によって北風から防がれている。赤ワインが75%。

【気候】

地中海性気候

Pla I Lievant

【特徴】

マジョルカ島中央部から東部。

【気候】

地中海性気候

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 地元品種、外来品種などをブレンド

<黒ブドウ> : 

Islas Canarias

【特徴】

7島からなる。ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアとサンタ・クルス・デ・テネリフェが共同州都となっている。カナリアの語源は「犬の島」。

【歴史】

15世紀にカスティージャ王国の支配下となる。

【文化・経済】

航路の中継地であったため、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカの文化の影響が入り混じっている。
観光が主な産業。リスタン・プリエトはカナリア諸島経由で南米へ伝わり、チリではパイス、アルゼンチンではクリオージャ・チカ、メキシコやカリフォルニアではミッションと呼ばれるようになった。

【気候】

準亜熱帯気候

【土壌】

溶岩や火山灰など火山性

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : Malvasia,Moscatel,Listan Blanco

<黒ブドウ> : Listan Negro,Negramoll

【地元料理】

Papas Arrugadas(塩茹でしたジャガイモ)
Mojo Pic’on(ニンニクなどで作る辛味ソース)
Queso Majorero(DOPチーズ山羊チーズ、非加熱圧搾)
Queso Palmero(DOPチーズ山羊チーズ、非加熱圧搾、パルマ島)

 


地元料理 説 明
Papas Arrugadas 塩茹でしたジャガイモ
Mojo Pic’on ニンニクなどで作る辛味ソース
Queso Majorero DOPチーズ山羊チーズ、非加熱圧搾
Queso Palmero DOPチーズ山羊チーズ、非加熱圧搾、パルマ島

 

Lanzarote

【特徴】

アフリカ大陸に近い島。1730年から6年続いた噴火のため火山礫に覆われている。

ブドウを植えるために下層土まで穴を掘って、縁に火山礫を並べたクレーター状の穴の中に気を本ずつ植える独特の方法で栽培されている。

年間降雨量150mmだが火山礫が夜露をため、地中の水分の蒸発を防ぎ、日中蓄えた熱を夜間放出する役割もある。

La Palma

【特徴】

他の島より緑が多く済みも豊かである。イスラ・ボニータ(かわいい島)とも呼ばれる。

標高200-1400m.土壌は火山性。南部はカナリーサックとして知られたマルバシアの産地。北部ではピノス・デ・テアというカナリア松(テア)の樽で熟成した白、ロゼ、赤のワインが作られる

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : マルバシア

<黒ブドウ> : ネグラモル

Tacoronte-Acentejo

【特徴】

テネリフェ島北東端。テネリフェ島最大の栽培面積を持つ。標高100-1000m。

【気候】

涼しく、湿気の多い大西洋の貿易風の影響を受ける。

【土壌】

火山性土壌

Valle de la Orotava

【特徴】

テネリフェ島中央北部。16世紀からワイン造り。ミネラル分が多く、酸度が高めの火山性土壌。Cordón Trenzadoコルドン・トレンサドという細長く伸ばした母枝をお下げ髪用の束ねた3-15mになる独特な方法で栽培している。

【土壌】

火山性土壌

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : リスタン・ブランコ

<黒ブドウ> : リスタン・ネグロ

Ycoden-Daute-Isora

【特徴】

テネリフェ島北西部。テイデ山の麓。土壌は火山灰と火山岩で酸性度が高い。標高50-1400m。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : リスタン・ブランコ(80%)

<黒ブドウ> : リスタン・ネグロ

Abona

【特徴】

テネリフェ島南西部。300-1700m(ヨーロッパ最高)

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : リスタン・ブランコ

<黒ブドウ> : リスタン・ネグロ、ネグラモル

Valle de Guimar

【特徴】

テネリフェ島南東部。海岸部から標高1500mまで。

【土壌】

高地は酸性度の高い土地、中腹では溶岩流地帯、低地は軽石状の火山礫。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : リスタン・ブランコ

<黒ブドウ> : リスタン・ネグロ

El Hierro

【特徴】

カナリア諸島最西端。島の北部と中央の山脈の南北両端。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : リスタン・ブランコ、ビバリエゴ

<黒ブドウ> : リスタン・ネグロ、ネグラモル

Gran Canaria

【特徴】

グラン・カナリア島全体が原産地呼称の認定地域。

【気候】

準亜熱帯気候。山の影響で南部は乾燥している。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : リスタン・ブランコ

<黒ブドウ> : ネグラモル

La Gomera

【特徴】

テネリフェ島南西にあるラ・ゴメラ島。島全体が原産地呼称の認定地域。急斜面に段々畑がある。標高が高い南部は降水量が多い。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : フォラステラ・ブランカ、ベルメフエラetc

<黒ブドウ> : リスタン・ネグロ、ネグラモルetc

 

 

(以上)


 

※参考文献
【2019/2020 日本ソムリエ協会教本】(日本ソムリエ協会)

 
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