ギリシャのエクセレント対策として、本記事では、2020年度版の反映、地図は原語表記、各AOPの詳細説明を追加しました。
産地がこまごまと多く出てくるので、覚えるのが大変に感じますが、まずは主要産地とそこでの主要ブドウ品種をまずは覚えるようにしてください。
レッツィーナのような特徴あるワインも数種類あるので、名称と産地を覚えるようにしましょう。
学習のポイント
- 主要ワイン生産地の位置の把握
- 地理的条件(山脈、河川、平野他)確認と原語表記
- 土着品種について
ワインの概要
特徴
200を超える土着品種により、個性的なワインが生産されており、世界的に注目されている。
外国資本により設備投資が行われ、国際市場を意識したワイン造りが行われている。
ワイン産地の多くが丘陵地帯にあり、平均収量は低めである。
世界的に人気の品種は、アシルティコ、クシノマヴロ、モスホフィレオ、アギオルギティコ、マラグジアなど。
歴史
- 紀元前4000年代後半にブドウ栽培、ワイン作りが行われていた
- アルカイック期(BC700-480)陶器作りの技術の発達により、アンフォラが造られ、海上輸送に使われた。松脂で封をして運搬していたが、これがレッツィーナの起源となった。
- 古代ギリシャ人は「symposia」という社交場でワインを飲みながら議論➡その際、ワインのサービスをしていた人たちを「eonochooi(エノホイ)」と呼び、ソムリエの原型となった
- ヨーロッパのブドウ栽培、醸造技術の起源
- ワイン生産者と消費者も保護する法律が記載された大理石のプレートや役人名の刻まれたアンフォラが残る
地理的条件
地図
気候
地中海性気候
標高の高いところに畑があり、常に強風が吹き、暑さを和らげている
- 地中海性気候
- 日照時間は3000時間を超える
- 冬は暖かく、夏は乾燥した亜熱帯性気候
土壌
北部:砂質ローム層
南部:石灰岩
島部:火山岩、砂地土壌
主要ブドウ品種
No | 白ブドウ | 黒ブドウ |
---|---|---|
1 | サヴァティアノ | アギオルギディコ |
2 | ロディティス | リアティコ |
3 | アシルティコ | マスカット・ハンブルク |
4 | ミュスカ・ブラン・ア・ プティ・グラン |
クシノマヴロ |
5 | モスコフィレロ | カベルネソーヴィニヨン |
2010土着品種
Aidani
優雅でフローラル。酸味と丸みを帯びたテクスチャー。アシルティコにブレンドされて柔らかい味わいにする。
Assyrticko
気温が高くなる地域で高い酸を維持することができる品種。透明感と気品ある香味を持ったワインになる。果皮が厚めのため、乾燥、害虫に対しても強い。サントリーニ島の主要主よ品種である。
Dafni
クレタ島で栽培されている。辛口の高品質白ワインができる。ベイリーフや柑橘系のアロマがある。
Monemvasia=Malvasia
風に強く、柑橘類とミネラルのアロマ、新鮮な酸が特徴
Robola
高品質、香り豊かで新鮮な品種。シトラスとミネラルの香り、ワインはミディアムボディとなる。
Roditis
ピンク色の果皮、熟したメロンと蜂蜜の強い香り。ソーヴィニヨンブラン的なレモンののような後味がある。
Savatiano
果実が濃厚で強い香りを持つ。松脂ワインのレッツィーナの主要品種である。
Agiorgitiko
オーク樽で熟成すると、深い色調となり、赤系果実の濃縮された個性と複雑な香りが出る。豊かなボディと熟したタンニンで早めに瓶詰めすると中程度の酸味の新鮮な味わいのワインとなる。
Avegoustiatis
ペロポネソス半島西部のみで栽培。希少品種。濃い赤系、熟した赤系果実、ハーブのアロマを持つ。
Lemniona
絶滅寸前から復活した品種。非常に色濃く、赤い果実、ミネラルを持つワインとなる。次世代の高品質ワインとして期待され、ギリシャ全土で栽培されている。
Liatiko
中程度濃さで、香りが強く、酸は中程度。天日干しするとし、甘口ワインの原料となる。
Limnio
古代からの品種。セージ、月桂樹、小さなフルーツの香り。タンニンは中程度。
Xinomavro
ギリシャを代表する黒ブドウ品種。明るいルビー、しっかりとした酸味とタンニンで長期熟成能力を持つワインとなる。ロゼ、スパークリングワイン、甘口ワインにも使われる。
地元料理
2010年、「地中海の食事」としてユネスコ無形文化遺産に登録。
「メゼ」というスタイル・・・・何種類もの前菜を少量ずつ食べながらワインを楽しむ
フィロという薄いパイ生地を使ったパナコピタ(ほうれん草のパイ)やティロピタ(チーズのパイ)
魚介類はシンプルに焼いてオリーブオイルとレモンで食べることが多い。
「ムサカ」は代表的なギリシャ料理。茄子のスライス、ジャガイモ、ひき肉、トマトソースを順に重ねた上にペシャメルソースをかけて、オーブンで焼いたもの。
スブラキ・・・ピタパンにロースト肉の薄切りをはさんで食べる。
ギリシャのワイン法
カテゴリー
2008年と2009年のEUのワイン法改正により、以下4つに分類された。
カテゴリー | 規 定 |
Table wines | 以下の3つのクラスに当てはまらないワイン |
Varietal wines | テーブルワインの中で同一品種を75%以上使用し、 一定の基準をクリアしたワイン |
PGI | テーブルワインの中で原産地を表示できる。 規定範囲内のブドウを85%以上使用しなければならない。 |
PDO | PGIより厳しい品質基準をクリアしたもの 官能評価、ブドウ使用量、醸造方法などの規定がある。 |
伝統的ワインの種類
種 類 | 説 明 |
Retsina(レッツィーナ) | 松脂のフレーヴァードワイン サヴァティアノを使用 アッテカが主要生産地 |
Verdea(ヴェルデア) | イオニア海のザキントス島の伝統的ワイン 酸が強く、シェリーのような酸化したフレーバーを持つ。 |
Vin liastos(ヴィン・リアストス) | 遅づみブドウを1-2週間天日干しし、ワインを作る 非常に糖度が高いため発酵に3か月くらいかかることもある |
主要ワイン産地
No | 産地名 | 栽培面積(ha) | ブドウ生産量(t) |
---|---|---|---|
1 | ペロポネソス半島 | 8,746 | 76,825 |
2 | 中央ギリシャ | 5,849 | 67,909 |
3 | クレタ島 | 6,717 | 60,932 |
4 | 西ギリシャ | 5,455 | 60,211 |
5 | テッサリア | 4,333 | 40,203 |
ワイン教本の上記の表と産地別の説明のブドウ生産量が相違している部分があります。
これは、集計時の括り付けが異なるためです。
産地別説明に西ギリシャという項はないので、中央ギリシャの項に含まれるのではないかと思います。
Thrace(トラキア地方)
【特徴】
ギリシャ最東端。マロネイアにツァンタリ社がワイナリー設立。現時点てPDOは未登録。
【気候】
高湿度、下記の降雨が多いのでブドウ栽培に適するエリアは限定される。ロドビ山脈が北からの冷風を防ぎ、エーゲ海の影響で寒さが緩和される。
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : ズミアティコ、マスカット・オブ・アレキサンドリア、ロディティス
<黒ブドウ> : マヴルーディ、パミディ、リムニオ、カベルネ・ソーヴィニヨン
Macedonia(マケドニア地方)
【特徴】
ギリシャ最北端。農業、織物製造、観光業が主な産業。
少数の大きな生産者や協同組合が造る手頃なワイン生産が主流であったが、近年多くの小規模ワイナリーが中高級ワインを手掛けている。
【歴史】
アレキサンダー大王の出生地。
【気候】
産地が多く標高の高い畑もあるが、エーゲ海沿いの広大で肥沃な土地が広がっている。ピンドス山脈にオリンポス山がある。高山性気候で降雨量は他地方より多い。中央部と東部は海からの影響が強くなり、地中海性気候である。
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : ソーヴィニヨンブラン、シャルドネ
<黒ブドウ> : クシノマブロ、モスコマヴロ、シラー
Naoussa
【特徴】
ギリシャ初の原産地呼称の認定を受けた重要な産地。
1971年、ギリシャ初の原産地呼称の認定
【土壌】
ヴェルミオ山の北東斜面、標高200-500m。土壌は砂地、粘土石灰質土壌。
【主要ブドウ品種】
<黒ブドウ> : Xiomavro(酸、タンニンが強い)
Amyndeon
【特徴】
標高が高いエリア。ギリシャで最も寒いエリアのひとつ。昼夜寒暖差が大きい山岳性気候であるが、5つの湖により緩和されている。
PDOとしてクシノマブロのロゼやスパークリングも認められている。
【土壌】
標高650m。砂質土壌。
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> :
<黒ブドウ> : クシノマヴロ
Goumenissa
【特徴】
マケドニア北東部。クシノマヴロとネゴスカブレンド。ソフトでフルーティーなワイン。
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> :
<黒ブドウ> : クシノマヴロとネゴスカ
Slopes of Meliton
【特徴】
ドメーヌ・カラスよりワイナリー創設。ボルドー大学のエミール・ペイノー教授のコンサルティングを受ける。
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : ロディティス、アシリ、アシルティコ
<黒ブドウ> : リムニオ、カベルネ・ソーヴィニヨン
Epirus(イピロス)
【特徴】
生産量は少ないが、高品質ワインを産出。メツォヴォは標高1200mでカトア・アヴェロフの畑にカベルネ・ソーヴィニヨンが植えられた。
【歴史】
15世紀からワイン造り。北イピロスは19世紀から20世紀初頭の戦争を経て、アルバニアに統合された。
【土壌】
ギリシャ北西部。西にイオニア海、東にピンドス山脈。ぶどう畑は標高700m以上。土壌は石灰質を含む粘土質。山の斜面は水はけが良く、標高が低いところは肥沃な土壌。
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : ビデナ、トラミネール、、シャルドネ、リースリング
<黒ブドウ> : カベルネ・ソーヴィニヨン、ベカリ、ヴラヒコ
Zitsa
【特徴】
アルバニア国境に近い。イピロス唯一のPDO。軽快なスパーリングで知られる。
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : デビナ(アルコール度数は高くて11.5%)
Thessaly(テッサリア)
【特徴】
西にピンドス山脈、西にエーゲ海。ギリシャ内では、文化的、経済的に中心になるエリアである。
メテオラにはと奇岩群などの特異な風景と宗教的文化的重要性からユネスコの世界遺産に指定されている。
木樽熟成赤ワインが有名
【歴史】
1881年にオスマン・トルコからギリシャに割譲された。
【気候】
盆地でテッサリア平原が広がる。ギリシャ最高峰オリンポス山がある。
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : アシルティコ、ロディティス、サヴァティアノ、バティキ
<黒ブドウ> : リムニオ、リムニオナ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー
Rapsani
【特徴】
この地域で最も重要なアぺレーション。クシノマヴロをクラサート、ストラヴロトとブレンドし、樽熟成する。親しみやすいワインとなる。
Messenikola
【特徴】
マヴロメセニコラをシラー、カリニャンとブレンドした赤ワインが造られる。
Anchialos
【特徴】
テッサリアのヴォロス港に近く、サヴァティアノとロディティスから白ワインが造られる。
Sterea Ellada(Central Greece)(中央ギリシャ)
【特徴】
ギリシャ本土中央。エヴィア等含む広大な産地。レッツィーナを含む日常消費用ワインが大量に作られてきた。1980年代以降、新たな生産者たちにより、より高品質なワイン作りが続けられている。
レッチーナの中心生産地
【歴史】
アテネはギリシャの首都。パルテノン神殿は紀元前5世紀中ごろに建てられた。
【気候】
西部は雨量が多い。中央部は標高の高いピンドス山脈が走り産地の割合が多いため冷涼な気候。東南端は最大のワイン産地があるアッティカがあり、その北西部にベオティアがある。その北部に高い山があり、冷たい風がさえぎられるため温暖で乾燥した気候である。
【土壌】
西部:ローム質
東部:石灰質
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : ロディティス、サヴァティアノ、アシルティコ、マラグジア
<黒ブドウ> : アギオルギティコ、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、シラー
Ionian Island(イオニア諸島)
【特徴】
アドリア海南部。ケファロニア島が3つのPDOを持つ。
【歴史】
紀元前9世紀まではギリシャ人が居住。多くの国に支配されてきた。
【気候】
地中海性気候
【土壌】
アイノス山周辺は石灰質、リクスリ付近は粘土質
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : ロボラ、モスカテラ、ミュスカ、ツァウッシ、スキアドブーロ
<黒ブドウ> : マヴロダフネ
Robola of Cephalonia
【特徴】
ケファロニア島は半山岳地帯。高貴品種ロボラで造るロボラ・オフ・ケファロニアはこの地区唯一の辛口ワイン。
レモンのようなフルーティーさと酸味があり、またミネラル風味とエキス分を含む白ワインとなる。アイノス山周辺は石灰質が強く、ミネラリティとエレガントさを与えている。
リクスリ付近は粘土質が強く、モスカテラ、マヴロダフネ、マスカットが栽培されている。PDOは島の中央から南部。最良の畑は標高300-800mに広がる。
Mavrodaphne of Cephalonia/Muscat of Cephalonia
【特徴】
同じケファロニアの甘口ワインのアぺレーション
マヴロダフネから酒精強化せずに作ったスティルワイン。アぺレーションは名乗れない。
Ionian Islands(イオニア諸島)
【特徴】
アドリア海南部。ケファロニア島が3つのPDOを持つ。
強風からぶどうを守るためにコウロラ・カール仕立てで栽培される
【歴史】
紀元前9世紀まではギリシャ人が居住。多くの国に支配されてきた。
【気候】
地中海性気候
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : ロボラ、モスカテラ、ミュスカ、ツァウッシ、スキアドブーロ
<黒ブドウ> : マヴロダフネ
Robola of Cephalonia
【特徴】
ケファロニア島は半山岳地帯。高貴品種ロボラで造るロボラ・オフ・ケファロニアはこの地区唯一の辛口ワイン。
レモンのようなフルーティーさと酸味があり、またミネラル風味とエキス分を含む白ワインとなる。アイノス山周辺は石灰質が強く、ミネラリティとエレガントさを与えている。
リクスリ付近は粘土質が強く、モスカテラ、マヴロダフネ、マスカットが栽培されている。PDOは島の中央から南部。最良の畑は標高300-800mに広がる。
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : ロボラ
Mavrodaphne of Cephalonia/Muscat of Cephalonia
【特徴】
マヴロダフネから酒精強化せずに作ったスティルワイン。アぺレーションは名乗れない。
Peloponnese(ペロポネソス半島)
【特徴】
ギリシャ最南端のペロポネソス半島。近年、注目が集まっているエリアである。ギリシャの主要なブドウ畑の約半分はこの半島のアカイアとコリントスにある。
アギオルギデコの「ヘラクレスの血」が有名
【歴史】
中世、マルヴァジアのワインが世界中に輸出され、全盛期を迎える。
【気候】
地中海性気候
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : モスホフィレロ、ロディティス、アシルティコ、モネンヴァシア
<黒ブドウ> : アギオルギティコ、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、シラー
Nemea
【特徴】
単一品種から造る赤ワインとしてはギリシャ最大のアぺレーション。赤ワインの重要生産地の一つ。
アギオルギティコから力強くフルーティーなワインが生まれ、ヘラクレスがメネアに住む恐ろしい獅子を退治した神話にちなみ、「ヘラクレスの血」とも呼ばれる。標高250-800mにブドウ畑が広がる。
標高が高いところは日照量が多く高品質なワインが造られる。低いところは酸が不足することで甘口ワインが仕込まれる。
セミカーボニック・マセレーションで醸造されたムーヴォーもPDO表示できる。1990年代以降ハイテク設備を備えたワイナリーへの投資が相次いでいる。
【土壌】
傾斜が強く、日照量の多い地区は、石灰質を多く含む。
【主要ブドウ品種】
<黒ブドウ> : アギオルギティコ
Mantineia
【特徴】
半島中心部に位置する。果皮がピンク色のモスホフィレロからエキゾチックな白ワインが造られる。
フラワリーで、アロマティック、シトラスと新鮮なフルーツの香りがあり、アルコール度は控えめ。スパイシーなスパークリングワインもある。
スキンコンタクトから生まれるグリ・ド・ノワールもある。
【土壌】
岩を多く含む粘土質
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : モスホフィレロ
<黒ブドウ> :
Patras
【特徴】
北部の海沿い。辛口白ワイン。果皮がピンク色のロディティスから薫り高い白ワインが生まれる。
3つの甘口のアぺレーションがある。
Mavrodaphne of Patras
【特徴】
パトラスの甘口ワインのアぺレーション
黒ブドウのマヴロダフネから作られる力強く、複雑な香りを持つ甘口ワイン。酒精強化してヴァンドナチューレルのスタイルで醸造される。オーク樽で何年も熟成される。
Muscat of (Rio) Patras
【特徴】
パトラスの甘口ワインのアぺレーション
マスカットは酒精強化されることが多い。
Monemvasia Malvasia
【特徴】
パトラスの甘口ワインのアぺレーション
最新のアぺレーション。アシルティコ、モネンヴァシア、キドニツァなどを天日干しして樽熟成した甘口ワイン
Agean Islands(エーゲ海の島々)
【特徴】
北部と南部に分けられ、北部はリムノス島、レスボス島、キオス島、サモス島、イカリア島、このエリア最大のレスボス島はギリシャで3番目の大きさ。
南はキクラデス諸島、ドデカネス諸島がある。紀元前1700年の大噴火で形成された。カルデラ地形の外輪山に当たるのがサントリーニ島になる。
エーゲ海は甘口ワインの宝庫でもある。
【歴史】
紀元前5000年頃から交易の拠点として栄えていた。
【気候】
地中海性気候。乾燥し、強風のため害虫の発生リスクは極めて低い。サントリーニ島のトマトは有名でPDOに認定されている。
【土壌】
火山性の肥沃な土壌
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : アシルティコ、アシリ、アイダニ、マラグジア、モネンフヴァシア
<黒ブドウ> : マンデラリア、カベルネ・ソーヴィニョン
Santorini
【特徴】
特徴あるワインが多い。PDOはアシルティコ100%またはアシリ、アイダニとのブレンドで作られる白ワイン。
害虫被害が少ないことから樹齢50年を超える樹もある。強風に耐えるため、Koulouraと呼ばれるバスケット状に仕立てる。ステンレスタンクで醸造される。
Vinsanto:天日干し甘口ワインはVinsantoと呼ばれる。糖度は370g/ℓ以上、24か月以上の樽熟成が義務付けられている。
Nykteri:ギリシャ語で「夜」を意味する。良く熟したブドウを涼しい夜間に収穫し、八明前までに搾汁し造ったワインは切れのある酸を持った味わいとなる。アルコール度数は高く13.5%以上、3か月以上樽熟成される。
Muscat of Limnos
【特徴】
マスカット・オブ・アレキサンドリア種のブドウからワインが造られる。
Samos
【特徴】
マスカット・ブランから酒精強化によるヴァン・ドゥ・ナチュレや天日干ししたブドウを樽で寝かせるなどいろいろな手法で甘口が造られる。
Paros
【特徴】
気楽です諸島の中央にあるパロスは、モネンヴァシアで作る白ワインとマンデラリアとモネンヴァシアのブレンド造る赤ワインが認められている。
Rhodes
【特徴】
アシリと少量のマラグジアとアシルティコで作る辛口白ワインとマンデラリアで造る赤とロゼがある。
Muscat of Rhodes
【特徴】
マスカットから作られる甘口のアぺレーション
Creta(クレタ島)
【特徴】
ギリシャ最大の島。北側をクレタ海、南側をリビア海とも呼ぶ。
【歴史】
紀元前2700-1400年頃ミノア文明が反映し、ギリシャ神話が登場。紀元前27年にローマ艇庫国の支配下となる。ミノア文明時の紀元前のアンフォラ、足踏みプレス機が見つかる。
【気候】
地中海性気候。ブドウ畑は標高の高いところにある。
【土壌】
粘土質と石灰質
【主要ブドウ品種】
<白ブドウ> : ヴィラナ、マルヴァジア、マスカット
<黒ブドウ> : コチファリ、マンデラリア、リアティコ
Malvasia Candia/Malvasia Sitia
【特徴】
マルヴァシア種から天日乾燥したブドウから作られる甘口ワイン。
Daphnes
リアティコから辛口と甘口を造る。
Archanes
【特徴】
コチファリとマンデラリアの辛口赤ワイン
Peza
【特徴】
辛口の白と赤を作る最大のアぺレーション。白はフィラナ、赤はコチファリが人気。
(以上)
【2019/2020 日本ソムリエ協会教本】(日本ソムリエ協会)
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