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エクセレンス 【南アフリカ】

エクセレンス
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南アフリカのエクセレント対策として、本記事では、地図は原語表記、各AOPの詳細説明を追加しました。

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南アフリカの概要

特徴

360年以上のワイン造りの歴史がある。

1918年にKWV(南アフリカ醸造者協同組合連合)が設立された。生産過剰を防ぐため、出荷調整が行われた。

アメリカよりも早く呼称制度WO(Wine of Origine)が取り入れられた。

アパルトヘイト撤廃後、海外市場へ積極的な取り組みが行われた。欧米、ロシア、アジアなどに広がり、輸出量は20年間で約20倍にもなっている。

自然環境保護とワイン産業の共栄をコンセプトにワインづくりが進められており、1998年には「IPW(環境と調和したワイン生産)」が制定された。現在95%の農家がこのガイドラインに従ったワインづくりを行っている。

2010年から世界で初めて、サスティナビリティを保証するシールを採用している。
①化学農薬の使用を極力抑え、農場では害虫の天敵を取り入れる。
②世界有数の豊かなち植物の生物多様性を保護する。
③排水を浄化する
④農場で働く人々の健康と安全衛生を確保する

以前は白人向けが中心であったが、約6割が輸出されていたが、黒人の消費も伸びてきており、国内消費の割合も増えている。

小規模の若い生産者が多く参入し、ナチュラルワインやハンズオフワインなど多様なワイン造りが行われている。

歴史

  • 1655年:東インド会社のリーベックがブドウ栽培を開始
  • 1659年:南アフリカ初のワインが造られる
  • 1925年:ステレンボッシュ大学のアブラハム・ペロード博士により、ピノノワールとサンソ―の交配種ピノタージュが誕生
  • 1973年:原産地呼称制度WOが制定される
  • 2010年:サスティナビリティを保証するシールの導入

地理的条件

地図

気候

  • 地中海性気候
  • 南極からのベンゲラ海流により冷涼な気候
  • 春から夏にかけて吹く「ケープドクター」という乾燥して強い風により、外注、病害の被害が最小限に食い止められている

土壌

世界最古の土壌。パールは花崗岩、テーブルマウンテンは固い砂岩質。

主要ブドウ品種

 

南アフリカの主要ブドウ品種
No 白ブドウ 黒ブドウ
1 シュナンブラン カベルネ・ソーヴィニヨン
2 コロンバール シラー
3 ソーヴィニヨンブラン ピノタージュ
(ピノノワール×サンソー)
4 シャルドネ メルロー
5 マスカット・オブ・
アレキサンドリア
ルビーカベルネ

単一品種のほかブレンドワインも多く生産されています。

ブレンドタイプ 説 明
ボルドーブレンド(主流) ボルドー種のブレンド
ローヌブレンド シラー+(グルナッシュ、ムールヴェードル、ヴィオニエ)
地中海ブレンド シュナンブラン主体
ケープブレンド ピノタージュを30~70%使用/シュナンブランをブレンド

地元料理

  • 多民族国家「Rainbow Nation」と呼ばれる南アは料理もインターナショナルである。
  • 「ケープマレー料理」は国民食。南アフリカ版ミートローフ「Bobotie」がある。
  • ワニ、インパラ、ダチョウのゲームミートを使ったバーベキュー「Braai」
  • 牛やダチョウなどで造るジャーキー「Biltong」
  • スパイスで味付けした長いソーセージをぐるぐる巻いた「Boerewors」

ワイン法

KWV:南アフリカワイン醸造者協同組合

原産地呼称制度:WO(Wine of Origin)

瓶内二次発酵スパークリングワインはCap Classique(キャップクラシック)の表記

2010年ヴィンテージより、IPW(南アフリカサスティナブル認証制度)の保証シールを添付する

【ラベル表記ルール】

項 目 規 定
WO 100%
品種名 85%以上
収穫年 85%以上
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主要ブドウ品種

 

南アフリカの主要ブドウ品種
No 白ブドウ 黒ブドウ
1 シュナンブラン カベルネ・ソーヴィニヨン
2 コロンバール シラー
3 ソーヴィニヨンブラン ピノタージュ
(ピノノワール×サンソー)
4 シャルドネ メルロー
5 マスカット・オブ・
アレキサンドリア
ルビーカベルネ

単一品種のほかブレンドワインも多く生産されています。

ブレンドタイプ 説 明
ボルドーブレンド(主流) ボルドー種のブレンド
ローヌブレンド シラー+(グルナッシュ、ムールヴェードル、ヴィオニエ)
地中海ブレンド シュナンブラン主体
ケープブレンド ピノタージュを30~70%使用/シュナンブランをブレンド

主要産地

沿岸地域

Stellenbosch

【特徴】

元オランダの植民地。17世紀からワイン作りが始まる。ステレンボッシュ大学はブドウ栽培と醸造の学位をえられる。ここでは各種研究が進められている。気候風土は高級品種のワイ倍に適している。

ワイン生産者は急増しており200を超える。カベルネ・ソーヴィニョン主体で赤ワインが60%を超える。冷涼なエリアではピノタージュの評価も上がってきている。

【気候】

降水量が多く、水はけのよい土地

【土壌】

降水量が多く、水はけのよい土地

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : 

<黒ブドウ> : カベルネ・ソーヴィニョン、ピノタージュ

【サブゾーン】

Paarl

【特徴】

ステレンボッシュの北に位置する。最大の輸出メーカーの「KWV」のホームタウン。

パールロックは可交換がの一枚岩。

【土壌】

砂岩土壌、花崗岩、頁岩

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シャルドネ

<黒ブドウ> : シラー

Franschhoek

【特徴】

フランス系移民が多い。街並みもフランス風。

瓶内二次発酵のスパークリングワイン「キャップ・クラシック」の産地としても有名。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ソービニヨンブラン、シャルドネ、セミヨン

<黒ブドウ> : カベルネ・ソーヴィニョン、シラーズ、メルロ

Darling

【特徴】

大西洋が近く、冷涼な気候。高品質なソービニヨンブランの産地として有名。

多くのワイナリーがBWI(生物多様性とワインのイニシアチブ)に属している。

【土壌】

グルーネクルーフ地区:風化花崗岩からできる赤茶色の土壌

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ソービニヨンブラン

<黒ブドウ> : カベルネ・ソーヴィニョン、シラーズ、メルロ

Swartland

【特徴】

西ケープ州最大の地区。黒い土地という意味。レノスタルボスという植物に由来する。

ベルク側土手沿いにブドウが植えられるようになった。

フルボディの赤ワインと酒精強化ワインが造られてきた。高品質なワイン作りを目指す生産者が「SIP(スワートラント・インディペンデント・プロデューサーズ)」を結成し、新しい取り組みを始めている。

【土壌】

マルムスベリー頁岩

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シュナンブラン、シャルドネ、ソービニヨンブラン

<黒ブドウ> : カベルネ・ソーヴィニョン、ピノタージュ、シラーズ

Tulbagh

【特徴】

多様なミクロクリマに恵まれているため、小規模生産者やブティックワイナリーが多い。

山々に囲まれた馬蹄形の土地は、「コールドトラップ」という冷却効果が特徴である。内陸部はキャップクラシックで知られている。

【気候】

冷涼

【土壌】

山腹の小石交じりの地層

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シュナンブラン、コロンバール、シャルドネ

<黒ブドウ> : シラー、カベルネ・ソーヴィニョン、ピノタージュ、、メルロ

Cape Town

【特徴】

2017年に世界的に知られる都市名をWOとした。コンスタンシア小地区は南アフリカワイン発祥の地である。19世紀後半フィロキセラ被害で全滅したが、1980年代後半からミュスカ・ド・フロンティニャンの栽培を開始した。

海風の影響により冷涼な気候。砂質主体の花崗岩土壌は水はけがよく、白ワインが多く生産されている。

ダーバンヴィルはケープタウンのすぐ北に位置する。ソービニヨンブラン、シャルドネ、メルロ、ピノタージュ、カベルネ・ソーヴィニョンなどが生産されている。

【気候】

海風により冷涼

【土壌】

砂質主体の花崗岩土壌

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ソービニヨンブラン、シャルドネ

<黒ブドウ> : メルロ、ピノタージュ、カベルネ・ソーヴィニョン

Wellington

【特徴】

スワートランドのなだらか沖積台地に30のワイナリーがある。国内の苗木の85%を供給している。

【気候】

メソ気候

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シュナンブラン

<黒ブドウ> : カベルネ・ソーヴィニョン、シラー

BreedRiver

【特徴】

肥沃なブレード川沿いにブドウ畑が広がる。

乾燥した気候であるが、灌漑設備、低温発酵技術の進化、ブランデー産業の成長により、商業的な成功を収めている。

白が多く、シュナンブラン、コロンバールの主要生産地である。

【気候】

 

【土壌】

 

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シュナンブラン、コロンバール

<黒ブドウ> : 

Breede River Valley

【特徴】

肥沃なブレード川沿いにブドウ畑が広がる。

乾燥した気候であるが、灌漑設備、低温発酵技術の進化、ブランデー産業の成長により、商業的な成功を収めている。

白が多く、シュナンブラン、コロンバールの主要生産地である。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シュナンブラン、コロンバール

<黒ブドウ> : 

Breedekloof

【特徴】

水はけのよい土壌で、白はシュナンブラン、コロンバール、シャルドネ、赤はピノタージュ、シラー、カベルネ・ソーヴィニョンなどの栽培が多い。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シュナンブラン、コロンバール、シャルドネ

<黒ブドウ> : ピノタージュ、シラー、カベルネ・ソーヴィニョン

Robertson

【特徴】

石灰質が豊富な土壌。競走馬の飼育、バラの生産などで有名なエリア。

【土壌】

下流:湿った暗色の沖積土、高知は赤褐色で石灰や塩分を含む古い粘土質、表土には頁岩が多い。

栽培面積はコロンバールが多いが、シャルドネに定評がある。キャップクラシックの評価も高い。赤は良質なカベルネ・ソーヴィニョンとシラーの産地となった。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : コロンバール、シャルドネ

<黒ブドウ> : カベルネ・ソーヴィニョン、シラー

Worcester

【特徴】

ブレードリヴァーの中心地。シュナンブランを主体に栽培。

酒精強化ワインでも有名。KWVのブランデー蒸留所があり、ブランデーの一大産地である。

【土壌】

沖積土、ローム、砂壌が中心。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シュナンブラン

<黒ブドウ> : 

Cape South Coast

Elgin

【特徴】

標高が高く冷涼な気候。長らくリンゴ栽培がおこなれてきた。「アップルタイザー」の本社、工場がある。

冷涼な海風の影響で、ブドウはゆっくりと熟す。昼夜の温暖差があり、エレガントで果実味のあるシャルドネ、リースリング、ソービニヨンブラン、ピノノワールなどが高く評価されている。

エルギンは世界で初めて生物多様性を謳ったワインルート「グリーンマウンテンエコルート」の一部でもある。

ワイナリーは9つしかない。ここでとれたブドウは他の州で醸造される。

【気候】

標高が高く冷涼な気候

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シャルドネ、リースリング、ソービニヨンブラン、

<黒ブドウ> : ピノノワール

Walker Bay

【特徴】

湾入り口のボット川を中心に盆地になっている。冷たい海風による冷涼な気候が特徴。

ボットリヴァー小地区は海洋性気候、土壌は頁岩砂岩が中心。シュナンブランやピノタージュ、ローヌ品種が多い。

高品質のシャルドネ、ピノノワール、ピノタージュで知られている。

【気候】

冷涼な気候

【土壌】

3つの小地区を持つヘメルーアンーアダ・ヴァレーの土壌は頁岩、砂岩、花崗岩のほか国内では珍しく粘土質が多く含まれている。

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シュナンブラン、シャルドネ

<黒ブドウ> : ピノノワール、ピノタージュ

Cape Agulhas

【特徴】

南アフリカ最南端。1996年からブドウ栽培が始まる。

アギュラス平原は世界で有数の多様な土壌を持っている。エリム小地区は3億年前は南極大陸属していたエリアで、土壌はミネラリティに富み、ブドウ畑1haの中に5種類もの土壌が含まれている。

夏は南東からの冷たい強風を受けるためソービニヨンブランの栽培地として適している。セミヨン、シラーの可能性も期待されている。2011年にネピア小地区が追加された。

【土壌】

土壌はミネラリティに富む

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ソービニヨンブラン

<黒ブドウ> : 

Klein Karoo

【特徴】

非常に乾燥したエリア。有機栽培。沖積土壌の渓谷地が中心であったが、近年標高が高い小石交じりの頁岩土壌でマスカット種の甘口ワインが成功した。

カレズドープ地区では、ティンタ・バロッカやトゥーリガナショナルが栽培され、ポートスタイルのワインの産地として知られている。

メルロやシラーも栽培されている。ブランデーアンチとしても有名。最近、ランゲバーグーガルシア小地区が追加された。

【土壌】

高い小石交じりの頁岩土壌

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : ソーヴィニヨンブラン

<黒ブドウ> : ティンタ・バロッカ、トゥーリガナショナル、メルロ、シラー

Olifants River

【特徴】

オリファンツ川沿いにブドウ畑が広がる北部は海流の影響を受け、冷涼な気候である。内陸部は有機栽培が盛んなエリアである。

キャノピーマネージメントが徹底しており、手ごろな価格で高品質ワインを手にすることができる。

【気候】

北部は海流の影響を受け、冷涼な気候

【土壌】

土壌は砂質沖積土から赤粘土質のローム層まで多彩

【主要ブドウ品種】

<白ブドウ> : シュナンブラン

<黒ブドウ> : シラー、ピノタージュ、カベルネ・ソーヴィニョン

 

 


 
(以上)

 


 

※参考文献
【2019/2020 日本ソムリエ協会教本】(日本ソムリエ協会)

 
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