本記事では、ワインエキスパートエクセレンスのテイスティング試験と論述試験で問われそうなテーマについて考えてみました。
その他想定設問に対する準備についても触れています。
受験予定の方はほとんどスクールに通われるかなとは思いますが、独学で頑張っている方のお役に立てればなと思っています。
以下読み進めていくと、テイスティング試験、論述試験の対策と各テーマに対する準備ができ、訓練を重ねことで、多少問われている設問内容が違っていても、ある程度対応力が身につくことを期待できます。
5月の時点では一次対策がメインで、二次以降のことになかなか手が付けられない状態かと思いますが、勉強の合間などに気分転換で取り組まれてはいかがでしょうか?
ある程度時間をかけて練習しておいたほうがいいので、少しでも準備することをお勧めします。
テイスティング試験
受験予定の方は受験対策する中で、ここ数年の設問形式や内容はある程度つかまれているかと思います。
- テイスティングフルコメント
- ワインの製法
- 産地の気候
- シチュエーション別のワインの楽しみ方
- 料理とのマリアージュ
- etc
ここ2,3年このような問題が出題されています。昨年はほとんどの問題で字数制限がなく、以前と変更となった点の一つです。
ただし、時間が限られているわけですから、だらだら長く書いていくわけにはいかないので、ある程度時数を想定しての練習が必要です。
私は以下に説明した内容を準備し、なんとか合格できたので、大きくは外していないと思います。
テイスティングフルコメント
以下の品種を飲まずにコメント作成しましょう。(実際に飲まなくても大丈夫です。)
【白ワイン】
ソーヴィニヨンブラン | リースリング |
シャルドネ | トロンテス |
アルバリーニョ | 甲州 |
ゲヴェルツトラミネール | ヴィオニエ |
シュナンブラン |
【赤ワイン】
カベルネ・ソーヴィニョン | シラー |
ピノノワール | メルロー |
テンプラリーニョ | サンジョベーゼ |
マルベック | カルメネール |
ネッビオーロ |
コメントは教本などを参考にし、外観からサービスまで各テイスティング項目をもれなく記載するようにしてください。
フォローアップセミナーを受講するとフルコメントの流れ、構成が分かると思います。それらをベースに自作していきます。
昨年は字数制限なくなりましたが、ダラダラ長く書いても時間が足りなくなるだけなので、400字を目安にまとめ、本番では10分くらいで書き終えれるように訓練しましょう。
書き続ければ必ずできるようになります!
本番では思ったより時間がかかるので練習では10分を目標としたほうがいいと思います。
またぶどうの栽培条件、ワインの作られた産地の気候、醸造方法、MLF、熟成方法など推測されることも求められています。これはフォローアップセミナーでも説明がありました。
今年のフォローアップセミナーを受講し、テイスティングコメントのポイントをつかみ対策を立ててください!
ワインの製法
ワインの製法については、ワインの種類が限られているのでそれぞれのタイプをまとめればよいということになります。
白ワイン
ブドウ栽培から醸造、出荷まで。MLFの有無なども。
赤ワイン
ブドウ栽培から醸造、出荷まで。樽熟成、熟成期間などなども。
ロゼワイン
ブドウ栽培から醸造、出荷まで。セニエ式、直接圧搾式についても(製法を判定できるように!)。
スパークリング
スパークリングワインの出題の可能性は低いかと思いますが、エクセレンス試験では何が起こるかわからないので準備はしておきましょう。
ブドウ栽培から出荷まで。工程が多いので抜けがないように注意が必要です。
瓶内二次発酵、シャルマ式の製法の違いも判別し、説明できるようにしてください。
産地の気候
教本では気候分類は
「海洋性気候」「地中海性気候」「大陸性気候」「山地気候」
と分類されています。
まずは上記の気候条件で造られるワインを分類し、整理してみましょう。
キレイにまとめなくても、メモ程度のものでいいかと思います。
試験では品種・産地を推測することができて、その産地の気候を解答できれば一番ですが、すんなり回答できないことのほうが多いと思うので、特徴から推測していく訓練をしておく必要があるかもしれません。
(例:塩味→海に近いから海洋性気候、温暖or冷涼、酸の量、特徴的な香り(パッションフルーツ、ピラジン、)など)
シチュエーション別のワインの楽しみ方
供出されるワインのタイプ(「白の軽いタイプ」「白の重いタイプ」「赤の軽いタイプ」「赤の重いタイプ」「ロゼ」)別にワインの特徴を説明します。
そのワインが持つ特徴にあうシーン(カジュアル、フォーマル、ビジネスetc)を想定し、どのように楽しめばよいか、状況を想像して文章を作ってみてください。誰と、どこで、どのように、どんな準備をするかなど意識して作成してみてください。
誰と→友人、ビジネスパートナー、ワイン仲間など
どこで→自宅、ビストロ、レストラン、BBQ、海辺など
どのように→準備するもの、企画、合わせる料理など
2年前は800字、昨年も同程度の字数制限がありました。原稿用紙2枚分とボリュームも多いのでそれなりに準備しておかなければ、本番でうまく対応できないと思うので、少し大変だと思いますが、アイデアを絞りだし、各シチュエーション別の楽しみ方を考えてみてください。
料理とのマリアージュ
マリアージュについては、
「白の軽いタイプ」「白の重いタイプ」「赤の軽いタイププ」「赤の重いタイプ」
以上の4パターンに対する相性の良い料理を決めておき、出題されたワインに対して事前に考えておいた文章を書くだけです。
記載内容は
☑ワインの特徴(選定理由とリンクさせる前提で)
☑タイプの違う料理2品前後をセレクト
☑それぞれ選定理由を記載
☑サービス時のグラスや供出温度についても説明
以上のポイントをワインの各タイプ別に400字程度でまとめましょう。
さて記載内容についてですが、ネットで「ワイン マリアージュ」で検索してみてください。
山のように情報が手に入ります。
調べていく中で、こんな組み合わせがあるのかなど気付かされることが多々あり、とても面白いです。
論述試験
論述試験では、最近話題になっていることに関することなどやワイン愛好家としての資質、姿勢などを問われることが多いので、仮想の問題、テーマをリストアップするので、それらについて500字程度でまとめる練習をしてください。
各テーマは過去問、ワイン協会誌、最近のネット上のニュースなどから想定してみました。
試験本番は2問で30分なので、せいぜい500×2=1000文字程度がおよその限界かと。
最近の話題
「サスティナブルについて」
「自然派ワインについて」
「日本ワインについて」
「ビオディナミについて」
「クールクライメットについて」
「ワイン生産における温暖化対策について」
「紙ボトルについて」
その他ご自身で思いついたテーマを考えて、準備されてはいかがでしょうか?
昨年は「ワイン缶」について問われました。新しいキーワードにはアンテナを張って、フォローしておくことで、最悪よく分からなくも、何かしらひねり出すことができるかもしれません。
ワイン愛好家として
「コロナ禍でのワインを盛り上げる企画について」
「ワインに詳しくない方にワイングッズを勧めてください」
「コロナが終息した後に開くワイン会企画」
「ワイン消費量を上げるためのアイデア」
「SNSでワイン人気を広げるアイデア」
「オンライン飲み会の企画について」
「ロゼワインを本格的なブームにするためのアイデア」
※ 昨年はフォローアップセミナーでテイスティング回のときに出された同じワインリストが示され どのようなホームパーティーを開くかという設問でした。このことからもフォローアップセミナー受講は必須であります。
練習・訓練方法
まずは各テーマごとにザックリと文章を作成。
かなりのパターン数になりますが、合格のためです、頑張りましょう!
概略完成すれば、ひたすら書いて書いて書いて短時間で書き上げられるように練習。
書いているうちにおかしな文章・表現に気がつき、修正する中で推敲され、まとまった文章に改善されていきます。
大変に面倒に感じる作業ですが、本番でしっかり用紙を埋めるためには必要なことなので、頑張って取り組んでください。
今後、受験を予定されている方は、事前練習として取り組んでみてください。受験年の負荷がかなり減ります。
またワイン愛好家としての企画力を問われる問題も頻出であるので、自分ならどのような企画を立て、おもてなしするか、普及させることができるかなどアイデアを常日頃から考え、メモるなどしてアイデアをストックしておくのも役立つかと思います。
そのほかワイングッズ、ワイングラスなどの知識も興味を持って情報収集するように心がけるようにしてみてください。その知識を論文反映できると楽に文章量を増やすことができます。
昨年の論述試験では、フォローアップセミナーでテイスティングのときに説明されたワインリストが出題され、どのようなイベントを開くかという出題がありました。企画力を問われています。
このことからもフォローアップセミナー受講は必須(できるだけ)であります。
最後に
私は練習する際、原稿用紙を買ってきて、ストップウォッチを片手に400字を10分で書き上げる練習を重ねました。
最初は難しいですが、練習を積むとできるようになりますので、安心して練習を続けてください。
大変な対策ですが、合格した時の喜びは何とも言えないくらいの気持ちと充実感を得られます。
後悔のないよう最後まで頑張ってください!検討祈っています。
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