試験結果
2020年ワインエキスパート・エクセレンス試験 合格 🎉
12月3日に試験結果が発表され、なんとか合格することができました。
第2日程終了後は、手ごたえがあったところとなかったところが混在し、発表までずーっともやもやした状態でした。ホッとしました。
本記事では、試験当日の様子と私が考える試験対策を紹介したいと思います。
第2日程のテイスティングと論述試験については、別途紹介します。
第1日程・筆記試験
試験当日
2020年10月12日にワインエキスパートエクセレンスの試験を受けてきました。
当日、10時過ぎに会場のホテルに到着しました。
会場前で協会の方が受験者の検温をしていたので、私も検温して貰い、検温済みの付箋を貰いました。(来年はなくなっていたらいいですね。)
開場予定時刻より若干早めの案内があり、部屋に入りました。
試験官の方から注意事項に関していくつか案内がありました。
その1つに腕時計も片づけるようにとアナウンスがありました。
試験中に時間の案内があるとのことでしたが、要綱では時計OKだったような気がしつつ。
リアルタイムで確認できないのは、大丈夫かなと不安になりました。
最近はスマートウォッチなどがあるから、仕方ないのかもしれません。
問題数は80問、昨年と同じでした。
暗記の試験なので、知っているか知っていないかなので、時間が足らなくなることはないであろうと思い、スタート。
試験は始まり、1ページをめくった瞬間、変な汗が出ました。
概論パートから始まりましたが、酒税法に関する問題。
ほとんど勉強しておらず、確信はなく、それらしい回答をとりあえず記入。
次に光合成に関する説明の穴埋め問題でした。
全くチェックしてなかったので、小学生で勉強した程度の知識でそれらしい答えを記入。
そんな感じで、教本をもっと隅々まで見ておけばよかったという問題が何問もあり、心が折れそうになりながら、回答を進めていきました。
その後、勉強したことが出題されていて、少し落ち着くことができました。
どんな問題であったか、覚えている範囲で数問紹介します。
来年は出ないので、こんな感じの問題だなと認識していただければ!
- 酒税法上の酒類の分類
- 光合成の説明
- 接木AXR#1の交配品種は?
- 醸造前に除梗する理由は?
- ボルドー Labarde村の3級格付けのシャトーは?
- ヴォーヌ・ロマネ最南端GCは?
- スイス・ヴァレー地方のピノとガメイから造られる名産品のワインは?
- ドイツ・問題記載のベライヒのある産地は?
- イタリア・ピニョレットのシノニムは?
- オーストリアで昨年認定されたDACは?
- タナのシノニムは?
- アルゼンチンの○○した人物は?
- アルゼンチン・アトランティコの産地名(今年追加)
- 日本酒の酵母名に関する設問
- 損益分岐点の計算
- テイスティンググラスの高さは?
- etc
などでした。
書き出してみるとあまり覚えてませんでした。
部分点がもらえるように解答できるところを必死に埋めるようにしました。
ご存じの方も多いかと思いますが、フォローアップセミナーからの出題も多数ありました。 セミナーから30%出題されると森さんがおっしゃっていたとおりです。
実際どの程度の割合なのか、確認する余裕はなく・・・。
ですが、カナダ、NY州、ウルグアイなどからフォローアップセミナーで説明された箇所が出題されていました。
教本からの出題は、従来記載されているものに加え、前年からの教本の変更点に関しても、いくつか出題されていました。
筆者が変わり、内容が大きく変わった国もあります。
例えばアルゼンチン、新たに説明が加えられた人物名を問う問題もありました。
その他、英語での設問が2,3問ありました。
質問の意味が分からない問題が1問あり、単語から推測できる用語も思い出せず、お手上げ状態でした。
そのほか説明を問われる問題があったので、用語⇔説明、双方向できっちり答えられるよう覚えている必要があるなと思いました。
終了時間が迫る中できる限り解答欄を埋め、ちゃんと見直しができないまま終了となりました。
試験対策
約1年間勉強して、さらに受験してみたうえで、どのように対策をとればいいか考えてみました。
久々に教本を見て、勉強を開始される方を想定しています。
第1ステップ -ウォーミングアップ-
エキスパートの方は、最長5年間教本から遠ざかっているかと思います。
まずは基本的な、一般呼称レベルの問題で記憶を呼び起こす
作業からになるかと思います。
一般呼称取得時の教本と最新版の違いを意識しながら、斜め読み。
当時使っていた問題集などで、各パートのポイントを押さえる。
第2ステップ -追加、変更点まとめ-
できれば2020年版の教本を入手し、試験申し込み後に送られてくる教本を比較できれば、最高かと思います。
勉強の範囲を絞り込むためにも!
この変更点に関しては個人で全ページ確認するのも大変なのでここはワインスクールに入るか、変更点をまとめ、ブログで紹介されている方がいるので、そちらを参考にするなど
の方法もあります。
第3ステップ -読込、書き込み-
次は教本の読み込みと原語の筆記練習となります。
一般呼称では読み飛ばしていた内容も、当たり前に出題されるので、隅々まで読み込んでおく必要があります。
4,5年前の教本の内容と2020年版の教本を比べると、説明事項はより詳細になり、解説されている生産国も増えています。
できるのであれば全範囲まんべんなく勉強し覚えてしまえばいいのですが、効率的ではないので、
- 東欧諸国
- ニューワールド
をまずは重点的に勉強することをお勧めします。
教本の説明ページ数がフランスやイタリヤより少ない割に、確実に出題されるので効率が良いからです。
また、地名や用語などなじみがないアルファベット、スペルが多数あるので、それらに慣れる必要があります。
またアクセント記号も正確に覚えて表記しないといけません。
この原語対策が本当に大変で苦労する期間となります。
ちなみに私は原語の練習に落書き帳(子供向け)を表裏使って約2冊分の筆記の練習をしました。
東欧諸国、ニューワールドを終えたら、旧世界のフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ポルトガルに進んでいきます。
これらの国からも当然多数出題されるので、各国の各産地、AOCの説明をよく読み、覚えていかなければなりません。
その時、気を付けてほしいことは、文章中に
「最大、最小、最南端、最北端、唯一、新たに、注目の、最重要、初の」
などの形容詞が使われている産地名、ワイン名、用語などを意識して覚えることをお勧めします。
そのほか、サブリージョン、料理、シノニム、ワインの熟成規定、団体名、機関名など原語でしっかり覚えるようにしてください。
第4ステップ -フォローアップセミナー-
フォローアップセミナーの参加となります。
これは必須です!マストです!
このセミナーから毎年30%前後出題されています。
森さんもセミナー中におっしゃっています。
合格基準は50%台の正解率ではないかと聞いている状況で、30%もセミナーからの出題となれば、重点的に勉強しない手はないと思います。
セミナー中、ここは出るよ!的な説明をされている箇所がいくつかありました。
今年はコロナの影響で、オンライン形式でしたので、自宅で受講できたのはよかったです。 費用もお安めでしたし!
第5ステップ -問題作成&解答-
一般的にエクセレンス向けの問題集は販売されていませんし、過去問も協会からアップロードできないので、ネット検索で本ブログをはじめ、過去問を紹介されているサイトでチェックするくらいで、情報量が圧倒的に少ないです。
以前は田崎ワインスクールから模擬試験が販売されていましたが、残念ながら秋に閉校になってしまいましたので
少し手間はかかりますが、それらの限られた過去問の情報から、どんな問題が出そうかな?自分が出題者ならこんな問題を出そうかな?
などと考え、問題を自作することをお勧めします。
出題者目線で教本を見ると、あれもこれも出したくなるような箇所がたくさんあることに気づきます。
読込、書き込み練習段階で、適宜ピックアップしていけばいいかと思います。
第6ステップ -対策が手薄なパートを確認-
後回しになりがちなパートをチェックする。
エキスパートの方は管理、サービスのパートは後回しになってしまいがちかと思いますので、これらのパートももれなくポイントを押さえての勉強が必要となります。
エキスパートでも関係なく出題されるので勉強しておかなければなりません。
今年はテイスティンググラスの高さの問題が出たりするので、ボリュームも少ないのでしっかり対策を取っておきたいところです。
そのほかテイスティング用語(英語)、サービス、輸出入、損益分岐点など。
そのほか、酒類その他飲料、日本酒、焼酎も製法、規定、その他特徴をしっかりと押さえておく必要があります。
その他
私が勉強していて、おすすめの方法がありまして、それを紹介します。
各国、各産地のホームページを眺め、読むることです。
たとえば、リオハ→(https://www.riojawine.com/en/home-en/)
写真や動画でイメージしやすく記憶に残りやすかったです。
今は自動で翻訳もしてくれるので説明もほとんどわかります。
オーストリアなどは、ホームページの資料が教本に利用されたりしています。
膨大な範囲を勉強する必要があるので、時間はいくらあっても足りません。
もし、受験を検討されている方は、今この瞬間からでも始めることをお勧めします。
可能であれば、今年発行の教本を購入して、事前に勉強されてはいかがでしょうか?
5年前とは、ずいぶん変わっています。
その上で受験申込した際に送付される教本と変更点を比較するといった流れで、進めていくのもよかと思います。
最後に
一次試験受験後は、これはダメだなと思いながら家路につきました。
しかし、結果として通過することができ、この1年の苦労が実を結んだということで
非常にうれしかったです。
自分の中では、筆記試験さえ通過してしまえば70%はクリアできたという感覚なので、次のテイスティング、論述試験で落ちても保留期間も長く、何回か受験することもできるので何とかなるなと思っていました。
ですが、ここまで来たら何とか1年で終わらせてやるという思いで二次三次試験対策を始めました。
次回は、テイスティング、論述試験の振り返り記事を投稿予定です。
(以上)
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