フランスの山岳地帯のワインとしては、アルザスは有名ですが、普段はなかなかジュラ・サヴォアのワインを飲む機会が少ないのではないでしょうか?
少し特殊なワインとしてヴァン・ド・パイユやヴァン・ジョーヌが有名な産地です。
ジュラは主要AOCを覚えるとともに、特殊なワインとしてヴァン・ジョーヌ、ヴァン・ド・パイユのことを覚えなければなりません。
ジュラはワイン醸造学で功績を残したルイ・パストゥールの出身地であることでも有名です。
学習のポイント
- 主要AOCの位置、特徴を覚える
- ヴァン・ジョーヌ、ヴァン・ド・パイユの製法・特徴を覚える
- その他トピックを覚える
主なブドウ品種
No | 白ブドウ | 黒ブドウ |
---|---|---|
1 | サヴァニャン | プールサール |
2 | シャルドネ | トゥルソー |
3 | ピノブラン | ピノノワール |
No | 白ブドウ | 黒ブドウ |
---|---|---|
1 | シャスラ | モンデューズ |
2 | アルテス(ルーセット) | ガメイノワール |
3 | アリゴテ | |
4 | ジャケール |
地理・気候条件
地図
ブルゴーニュの東側に位置し、ジュラ山脈のふもとのエリアである。
気候条件
- ジュラは半大陸性気候で、夏は暑く乾燥している
- サヴォワは大陸性気候である
ジュラ
たいへんですが、AOCと認定ブドウ品種は覚えるようにしましょう!
【アルボア】
白ぶどう: サヴァニャン・ブラン、シャルドネ
黒ぶどう:プールサール、トゥルソー、ピノノワール
タイプ : 白、赤、ロゼ、ヴァンジョーヌ、ヴァンドパイユ
特 徴 :ジュラ地方の赤ワインの70%を生産する。ピュピランが有名。
【シャトーシャロン】
白ぶどう: サヴァニャン・ブラン
黒ぶどう:-
タイプ : ヴァンジョーヌ
特 徴 :生産管理も厳しく行われ、毎年管理委員会が収穫直前にチェックし、品質基準をクリアしているかどうかを判断する。基準に達しない年は、全く生産されない。
【レトワール】
白ぶどう: サヴァニャン・ブラン、シャルドネ
黒ぶどう:-
タイプ : 白、ヴァンジョーヌ、ヴァンドパイユ
特 徴 :レトワール=星という意味。星形をしたウミユリの化石が多いことに由来する。
【クレマン・デュ・ジュラ】
白ぶどう: シャルドネ
黒ぶどう:プールサール、ピノノワール
タイプ : 発泡ロゼ、発泡白
サヴォワ
【セイセル】
白ぶどう: アルテス
黒ぶどう:-
タイプ : 白
【セイセル・モレット】
白ぶどう: モレット
黒ぶどう:-
タイプ : 白
特 徴 :モレット種から作られるワインは、トロピカルフルーツのようなニュアンスを持つ。
特殊ワイン
<ヴァン・ジョーヌ>
サヴァニャンから作ったワインを酵母の膜の下で6年間熟成させます。 独特の風味がつき、黄色(ジョーヌ)を帯びたワインが出来上がる。
ソトロンという芳香成分により、アーモンド、ヘーゼルナッツ、キャラメルなどのフレーバーが生じる。
収穫から6年目の12月15日まで熟成し、その間最低60か月産膜酵母下での熟成が必要とされる。
クラブランと呼ばれる620mlの容器に瓶詰めされ、7年目の1月1日から出荷可能となっている。
製法としては、スペインのシェリーと似ています。熟成中に産膜酵母による独特の風味がくわえられる。
<ヴァン・ド・パイユ>
遅積みブドウをすのこの上で6週間以上乾燥させ、糖分を凝縮したブドウを原料とする。
熟成は木樽で2~5年間(3年間は販売できない、また18か月以上の木樽熟成が義務付けられています。)
ワインは「ポ」という375mℓに詰められます。
最後に
ジュラ、サヴォアは覚えるポイントが少ないので、主要AOCと特殊ワインに関する事項を覚え、過去問を数回解けば、問題ないかと思います。
【2019/2020 日本ソムリエ協会教本】(日本ソムリエ協会)
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